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ヘンタイ

商品番号tk011000
商品名

ヘンタイ / はなリボン

価格

ヘンタイ : ¥26,000(税込)
はなリボン : ¥27,000(税込)

限定数

購入ページでご確認ください

サイズ

ヘンタイ : 長さ100-150mmくらい
はなリボン : 長さ80-100mmくらい(二つ折り)

素材

いろいろな布と糸

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

520円(日本郵便・レターパック利用)

納期

1週間程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。

バイヤーヤナギサワ

ヘンテコバンザイ!

ごちゃごちゃ くるくる うねうね
わさわさ ざくざく ごわごわ ゆらゆら

ぽんぽんと飛び出てくる、自由な言葉
何に突き動かされてしまうのか、とにかく弾む心
ひとつひとつに流れや勢い、思いつきや偶然を感じ
ひたすらに見惚れてしまう同じモノのない世界。

ただ1本だけ、「ネクタイです」と見せられていたら
また印象は変わっていたかも、と思います。
かわいいし、好みだし、きっとキュンとはくるけれど。

ところが、まずネクタイではなくて「ヘンタイ」だった!
加えて圧倒的な量と、それぞれに意志をもってうねる布たち
絶妙なバランスで重なり合う、色の洪水が見せつけるもの。

たったひとりの手仕事でできあがったその世界観は
布と糸だけを使った、ある意味、単純な縫い物を越えて
制作の工程や、色彩感覚、集中力、モチベーション
作品が形になる前のいろいろなところまでも
興味が尽きることなく、想像力を掻き立てられっぱなし。

純粋無垢にハッピーで、晴れ晴れとするような色の競演は
こどもみたいに、わーいとスキップしたくなる楽しさそのもの。
狙いすましてできあがった世界ではなく、気持ちの赴くままに
自由にのびのびつくられたんだ、って不思議と確信できました。

ひたすらにポップな色が続くタイ
斬新な色合せにドキっとさせられるタイ
布の切り取られ方もひとつひとつまるで違うし
表も裏もなく、両面とも違う表情で楽しませてくれて。

機能としてのネクタイを強く意識していないので
ネクタイとしては、完璧ではなくて、むしろヘンテコ?
アンバランスな風情がにくいほどかわいいヤツです。

ネクタイにとらわれる必要はまったくない、ってことは
目にした人から、ベルト?とか、室内を装飾するモノ?とか
すんなりとネクタイって言葉が出てこないことで、証明済み。
これでこそ、ヘンタイたる所以!!

マフラーみたいにくるりと首に巻いて
風になびかせながら闊歩するもよし。
長さのあるものは腰にたらりんと巻くもよし。
ななめがけバッグのショルダーベルトにかぶせて
華やかなたすきのように使うのもすてきかも。

どんなふうに遊んでみても、人の目を引く以上に
自分が気分よくウキウキと過ごせそうで
なにかミラクルが起きそうな予感すらしてきます。

どれが一番なんて全然選べなくて、どれも楽しい!
困難を極める選択ののち、とっておきの1点を
自分らしいスタイルで楽しく使うことができたら。

ヘンタイは、さらにキラキラと輝き出すにきまってます!

色とりどり、自由気ままな動きも個性的!

黒や白が入った切れ味鋭い配色も、これまたすてき

2007 「ヘンタイ」展  200本以上のヘンタイが展示されました


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ご使用は、ご自由に

ヘンタイで、ものの見事に虜にさせられてしまった
アーティストの成田久さん、愛称キューちゃんは
資生堂のアートディレクターとしても活躍されています。

縫い物という言葉より、ソーイングって感じの
甘くかわいらしく、夢のある響きがしっくりくるキューちゃん。
作品から漂う世界観と同様、会うたびにワクワクが伝染してきます。

でも、ヘンタイを手にとってひとつひとつ観察すると
布を這う、行ったり来たりおそろしい密度の縫い跡に
ハッピーな世界観とはウラハラの狂気が見え隠れして。
全部ひとりでつくっているという、その縫い跡をかき集めてみたら
そのうち地球一周分に到達するのでは?ってほど。

キューちゃん自身は、作品を深く読みとってほしいとか
こんなふうに使ってほしいとか、縫い跡に魂込めています!とか
見る側・使う側にみじんのプレッシャーも与えず
あくまで軽快に、自分が夢中になってつくりあげたものを
人にも、楽しく見て触れて身につけてほしい
という、ピュアな思いに溢れた人。

ムクムクと生まれ出てくる表現を止められず
ひたすらにミシンを踏み続けるキューちゃんの休日は
ラジオを聞きながら過ごす、きっと鼻歌まじりの楽しい時間。
ただ、その凝縮された創作時間が
狂気を感じさせるほどの跡を残し
作品のスパイスとしてピリリと効いているんだと思います。

お洋服をちゃんと勉強してきたわけではないから
ラインや機能などのクオリティを追求することよりは
アンバランスでも、ヘンテコでも
自分が身につけたいモノをつくっているけれど
展示の内容はむしろ、与えられた空間をどう見せるかをもとに
決めていくことがほとんどだそう。

つくりあげた空間から、展示後、その空間を構成するパーツを
人に持ち帰ってもらえることのおもしろさ。
思いがけない使われ方への期待や興味。
人が身につけることで形が変わり、作品が動く彫刻になって。

身につけている人を見て、それを気に入った人と繋がったり
創作活動が、人とのコミュニケーション手段に変化し
人が好きで続けているのかも、とも話してくれました。

これまでの創作活動を通して、自分のつくったモノを
ほしいと言ってくれる人がいたことにびっくり!と
うれしそうに話すキューちゃん。

だから、みなさん、ご使用はご自由に!
というのがキューちゃんの弁。

購入フォームでぜひにらめっこしてみてください。


ヘンタイを締めるキューちゃん

大量の縫い跡が布を埋め尽くしています

(上) 2003 「Cinderellaco」展  (下) 2005 「◯」展
もともと絵を描いていたキューちゃん、壁面はキュートな絵でいっぱい  


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はなリボン

和の雰囲気いっぱい、可憐で美しい、花のリボン。
こちらはキューちゃんの個展「衣殖」展での作品のひとつ。

京都から始まるこの展示では
着物の花が咲き乱れるような空間をイメージして
とある蔵に眠っていたたくさんの古着物が
斬新なアレンジで生まれ変わり会場を埋めつくしました。

キューちゃんのソーイングは、はなリボンにも見事にぎっしり。
薄手でシャリっとした着物地が、縫い糸にもぴたりと馴染んで
ヘンタイとはひと味違ったしなやかさで自在に遊べそうです。

こちらもまた、ご使用はご自由に!
首や腰に巻くことばかりをイメージしていたけれど
写真のように頭に巻くスタイルを見せられたら、ハっとして
可能性は無限大、実力が試されるわーと痛感しました。

花びらひとつひとつのはらりとした動き
着物独特の柄や色のあれこれ、その組合せを愛でたり
かつて人の生活を彩った多種多様な着物の記憶を辿ることは
はなリボンからもらえる楽しい時間かもしれません。

それにしても、「衣殖」展での大がかりなコスチューム!
たくさんの古着物がキューちゃんの手にかかった途端
エンドレスに続くマジックを見せつけられるような世界は
ヘンタイやはなリボンの延長線上にある
キューちゃんの表現の極みにも思えます。

京都、銀座と続いた「衣殖」展の特別展が
もう間もなく、今度は金沢で開催されることになりました。
はなリボンもたくさん展示されると聞いているので
お近くにお住まいの方、偶然にも滞在中の方は
実物を、圧倒的な量を、埋め尽くされた空間を
ソーイングの跡を、ぜひ確かめに行ってみてください!
※こちらの展示は終了しました


頭にも、首にも、腰にも、どこにでも自由に巻いて

長い間眠っていた古い着物が、ひらひらと揺れる花に変身

2008 「衣殖」展  大迫力のコスチュームもキューちゃんのお手製!