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リペア魂 × Dr. カガリ

商品番号tk012803
商品名

SKINスニーカー

価格

¥28,080(税込)

限定数

サイズ

22.0 - 30.0cm

素材

白:牛革クロームなめし
黒:馬革タンニンなめし
スニーカー

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

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納期

1.5ヶ月から2ヶ月程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。
注意点に関しては、本文も必ずご一読ください。

バイヤーチバ

これぞ密買

成田から東京へと戻る車中。

ヤバイ商品の生まれる予感に、はやる気持ちを抑えつつ...

これまで密買東京に登場してもらった作家さんたちの作品を、一つずつ思い返しては、これから作る商品の姿を夢想する時間のなんと楽しかったことか。

すごい人に出会ってしまったのです。

この人と誰かがタッグを組めば、絶対にすごい商品ができるはず。それを想像するだけで、興奮を抑えきれず。

そして、ついに皆さんに紹介できる日がやってきました。

出来上がりは予想以上。
自信を持ってお届けします。

あ、ちなみに成田に行ったのは、海外へ行くためではないのですが...

それは後ほどゆっくりと。

異形の表皮をまとったスニーカー。

このスニーカー、只者ではありません。(サイズ28.0cm)

見せて履きたい、この狂った造形。

身悶えるように縮絨する表皮。

まるで崖の岩肌のごとく。


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Dr. カガリ

愛すべき三つの魅力が、一つに凝縮されて完成したこの靴。

まず第一に、ゴツゴツでボコボコに隆起したこの表皮を提供してくれだけでなく、自分の作品として開発に力を注いでくれた、カガリユウスケ氏に感謝を!

密買東京でも何度か登場してもらっている、カバン作家のカガリくん。

今回のプロジェクトで、他の誰よりもまず最初に、カガリくんにお願いしてみようと思ったのは、「あーいいっすよ」って二つ返事で言ってくれそう、っていうのも何を隠そうあったけど、ボクらの周りでも本当に皆が愛して携えているこの質感が、靴になったところを見たかった、というか、こんな靴が欲しい!というのが、一番の理由。

実際、今回写真撮影に使っている靴は、試作でもあるけれど、ボクらが自分の私物として発注した靴なのです。

大満足。
というより予想を上回るこの出来は、このページが公開されて、晴れて履けるようになる日が本当に楽しみで仕方ありません。

革を加工して、独特な質感を作り出すカガリくん。

なめされて、人に飼いならされた革という素材に、熱の力を加えることで、革をまるで元の皮に戻そうとするかのように、あるいは、新しい生物を作り出そうとでもいうかのように、全く新しい質感を持った表皮を作り出すカガリくんの仕事。

カガリくんに初めて会ったとき、マッドサイエンティストに憧れるって言っていたのがとても印象的で。

ま、本人かなり酔ってたので、覚えてないだろうな。

そして同時に、カガリくんにはまっとうな科学者的性格の一面も。

標本採集的に、琴線に触れた個体を収集し、そして展示する。

実は、カガリくん(とmokelyさん)のアトリエはpilot program gallery(p2g)というギャラリースペースを併設していて、Dr. カガリによってサンプリングされた世界の希少品種たちが、不定期的にここで展示されるのです。

> pilot program gallery

一見奔放にテクスチャと戯れているかのようなカガリくんですが、実はこうして日々蓄積された情報の中から、時に電気ショックのごとく稲妻的に情報を結合させ、作品に反映させるという、天才的な嗅覚の持ち主なのかもしれません。

いや、あまり褒めると本人のためにならないので、今日はこのぐらいにしておきましょうね。

 
密買東京で紹介しているカガリくんの商品たちはこちら。

> 都市型迷彩2017
> 発光する壁
> 壁をまとう
> 導かれた立体
> まさかの巻きもの
> 外壁を携えて
> このバック繊細かつ獰猛につき
> 視覚交換作戦
> 外壁を携えて - 100年の壁 -
> 長い旅 - 100年の壁 -


定番の黒い革。(サイズ23.0cm)

小さくても迫力の造形。

ギリギリで縫合された、新たな表皮。

後姿も凛々しく


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実験

さて、実際にできあがってきた靴は、写真でご覧の通りです。

カガリくんの志向する採集的な意味で言えば、特に白い方は、まるで地表をサンプリングしてしまったような、しかもゴツゴツと険しい崖の岩肌をサンプリングしたかのような、身震いするような異形の表皮。

こんなスニーカー見たことない!

つまり、これが今回やりたかったこと。
身に着けるものの中でも圧倒的に自由度が低い靴というアイテムは、なかなか気に入るものを見つけられず、常に妥協を強いられることが多かったりします。

特にスニーカーは、毎日のように履くものなのに...
これは!というものに出会っても、大抵の場合大きなメーカーから売り出されているそれは、きっと街で他の人も履いてるんだろうなと。

なかなかオレのスニーカー的な一足に出会えるチャンスなど、ありはしないもの。

今回、試作に試作を重ねて、やっとたどり着いたこの形。
と言いたいところですが、天才カガリ博士の手にかかれば、そんな必要も特に無く。二度目の試作が完成版でした。

「ちょっとやってみます?」
と言うと、おもむろにギャラリーの奥の、まるで実験室のようなアトリエに向かうカガリくん。

一度目の試作品が上がり、p2gに見に行ったときのこと。

普段はボコボコのタイプを作っていない、白い革。
通常の方法だと熱量が足りず、白い革はボコボコにできないけど...

そこでDr. カガリが取り出したのは、黄金色に鈍く光る金属製の器具。

と、イメージアップのために書いておきますが、実際には家庭でわりと良く見る感じのあれとあれを、ゴソゴソと取り出してきたカガリくん。

そして...

「やりすぎたー!」
その数分後、Dr. カガリは叫んでいました。

鍋状の器具から取り出された革は、見事にボコボコに。
でも、なんだか変色していますよ...

しかし、そこがDr. カガリの天才たるゆえん。
なんか、これってちょっと迷彩っぽくてかっこいいよね?
イヤ!なんか、かなりかっこいいかも!

運命までも味方につける恐ろしい男Dr. カガリ。
図らずも、それを目撃してしまった瞬間でした。


内側は控え目に、外側は大胆に。(サイズ28.0cm)

白よりも自在に表情をつけられる黒い革。(サイズ23.0cm)


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主役の登場

さて、すっかり遅くなりました。
いよいよこのプロジェクトの主役を紹介します。

思えばこの人のことを知ったのも、また偶然の賜物でした。

超職人的技術の持ち主。
その人の名は、金村さん。

初めてその内容を見て、衝撃を受けた「シューリペアセンターカナムラ」のホームページ。皆さんにもまず、その内容を見てみていただきたいところ。

> シューリペアセンターカナムラ

シューリペアの名の通り、靴の修理を専門にしている金村さん。

しかし、ただの靴の修理屋さんと高をくくっていると痛い目に遭いますよ。いや、遭わないか。

ホームページは見れば見るほど驚きの連続です。中でもボクが特にビックリしたのが、この二つ。

一つが、スニーカーのリメイク。
でも、ただのリメイクではありません。「リメイク教室のご案内」という、自分の目を疑いたくなる文字が、ホームページに躍っているではありませんか!

そう。金村さんはスニーカーのリメイクができるだけでなく、それを一般の人に教えてしまっているのです。

ホームページには、すごい量の驚きの作例の数々が載っています。

着物やチャイナドレス、風呂敷から、牛の柄、果てはあの有名ブランドのものと思われるバッグまで。ありとあらゆる布が切り裂かれて、スニーカーに変身させられているのです。

そしてもう一つが、スニーカーのリペアです。

そもそもスニーカーに修理の概念があること自体、かなり驚きですが、その修理もちょっとした補修というような域ではなくて、ソールの交換を中心にして、いわゆるビンテージ的なスニーカーの修理の例がたくさん載っています。

オリジナルの再現を目指すその修理の技術は、写真で見る限りものすごい域に達しているようです。

なんでも、スニーカーを本格的に修理できるのは、日本中でも金村さんともう一人ぐらいしか聞いたことがない。というぐらい貴重な技術の持ち主のようで。

そんな金村さんのホームページを見て、これは一度会いに行くしかない!と、成田空港近くの金村さんの工房を訪ねたのです。

車で数十分の道のりを駅まで迎えに来てくれた金村さん。

ドキドキしながら待っていたボクの前に現れた金村さんは、本当に素朴で優しそうなお父さんでした。

ボクら密買東京にもとても興味を持ってくれて、とにかく面白いものが作ってみたいと、協力を約束してくれた金村さん。

そこから、このプロジェクトがスタートしたのです。

そう。すでに皆さんお察しの通り。
今回の商品は、既製のコンバースのスニーカーを、カガリくんの革を素材に、金村さんがリメイクするというサービスです。

ベースになっているのは、普通のコンバースのスニーカー。
その上に、カガリくんの革を張り込んでいくことで、このスニーカーが完成するのです。

ちなみに、超職人級の金村さんの技術と経験をもってしても、のたうつカガリくんの革を扱うのはかなりの苦労を伴うギリギリの作業だったようで...

まさに、この二人の合作でしか成し得ないスニーカーになっていると思います。

そしてベースがコンバースというところも、実は密かに大事なポイントなのかもしれません。匿名的でありながらも、やはりこの形はコンバースならでは。


さて、ここからは恒例のご注意いただきたい事項です。

まず、このスニーカーはコンバースのオリジナル商品ではありません。あくまでも、既製のコンバースをリメイクするサービスですので、その点はご理解ください。

それから、使う革はもちろん一点もので全て形状が異なるため、写真でご覧いただいているのと同じものが届くわけではありませんので、ご注意ください。

ちなみに、革は最初固めですが、履くほどに馴染んで柔らかくなります。(濡れるとまた固めになります。)

サイズの選択については、革を縫い付けることで若干締まった感じになりますので、ちょうど良いコンバースのサイズよりも1サイズ上を選ばれると良いかもしれません。

ちなみに、コンバース自体が他のスニーカーよりも若干小さめなので、他のスニーカーよりも2サイズ大き目が目安になるかと。

怒られてしまうかもしれませんが、コンバースをお持ちでない方は、一度最寄りの靴屋さんでサイズ確認されることをお薦めします。

 
それでは、皆さんのご注文お待ちしてます!


こちらは、Dr. カガリ。
意外と手際よく、あっという間に加工される革。

あちゃー、やりすぎ...のDr. カガリ。
しかし、意外と...この偶然に光を見い出します。

こんな、のた打ち回る革と格闘してくれた金村さん。
ハトメの留め方もD難度!

やはりコンバースですね。