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児島に住むある兄弟の物語

商品番号tk016902
商品名

testis wall clock

価格

testis wall clock 4:¥78,000(税込)
testis wall clock 5:¥48,000(税込)
testis wall clock 6:¥52,000(税込)
testis wall clock 7:¥68,000(税込)
testis wall clock 8:¥68,000(税込)

限定数

各1個

サイズ

testis wall clock 4:φ約380mm×D約120mm
testis wall clock 5:W220mm×D100mm×H420mm
testis wall clock 6:W250mm×D140mm×H490mm
testis wall clock 7:φ約410mm×H約130mm
testis wall clock 8:φ約400mm×H約120mm

素材

木・鉄・真鍮・ガラス

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

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納期

1週間程度

備考

testis wall clock 4:赤塗装のあと、ウレタン塗装してます
testis wall clock 5:オリジナル塗装は全て剥がしてます
testis wall clock 6:白ペンキを何層にも塗り、クラック加工してます
testis wall clock 7:オリジナル外部塗装は全て剥がし、内側のみ白ペンキで塗ってます
testis wall clock 8:オリジナル塗装は全て剥がしてます※8のみ打刻がなりませんが、イミテーションで丸型鈴棒付けてます

チクタクという音がします。人によっては不快と感じる人がいるぐらいの音なので予めご了承ください。
不具合が生じた場合には、testisの方までご連絡ください。送付の際に連絡先はお伝えいたします。
この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。

バイヤーmikayama

Womb

岡山県倉敷市児島にある古道具屋。名前は「Womb」。
酒屋さんで勤めていた西原誠さんという方が、約7 年前に一念発起して始めた古道具屋です。知識があるわけでもなく、お金があるわけでもなく始めました。
ただ、地元が児島。日本産ジーンズ発祥の地。歴史あるファッションの街って、単純に文化が根付いています。だって、ファッションの街だから。
その工場や倉庫から出てくる日本産の古道具のみを集めていきました。本当に約7 年間、仕入れは半径20キロぐらいのエリアのみから。
結果的にこの古道具屋は日本の古典的なそれでもなく、ヨーロッパやアメリカ等の外国から集めたそれでもなく、どこかに懐かしさはあるのだけど、すごく無国籍な古道具屋になりました。

実は、この店舗を構える数年前まで海沿いの昔のドライブインを借りて古道具屋兼カフェを営んでいました。そのお店も有名だったし、十分流行っているお店でした。
ただ、西原さんは納得していなかった。日和ってカフェをやっている自分が許せなかった。

あるとき、児島の商店街の元銀行の建物が空くという話を聞きました。もちろんとても大きな箱です。賃料ももちろん。
でも、飛びつきました。お店移転です。カフェは無くしました。児島で集めた古道具で埋め尽くしました。すごく強い、意思のある空間ができました。

元銀行の建物

日本では無い世界

本当にいろいろなモノが

頭のマークでかろうじて郵便ポスト


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testis

西原誠さんには洋行さんという弟さんがいます。洋行さんは昔プータローやってました。でも、誠さんが古道具屋を始めると聞き、一緒に始めることにしました。誠さんが主に買い付けを行うのですが、その中に壊れた時計がありました。大きさや形が違ういろいろな時計。昔懐かしいゼンマイ式です。

洋行さんは、特に技術があるわけでもなかったのですが、地元に時計を修理できるおっちゃんがいて、その人に習って(というか見よう見真似で)ゼンマイ式の時計の修理技術を学んでいきました。
といっても、すごく複雑なことをするわけでもなく、ずっと動かしていなくて埃がつまってしまったゼンマイを、丹念に掃除して油を差してあげて、また動くように復元してるだけです。文字盤が剥げてしまっているモノがあったので、文字盤は新たにスタンプで押してあげて、きれいに塗装してあげました。

こんな感じで古道具屋Wombからオリジナルプロダクトを生み出すブランドがtestisであり、その代表作が今回紹介するゼンマイ時計です。


testis wall clock 4:¥78,000(税込)

testis wall clock 5:¥48,000(税込)

testis wall clock 6:¥52,000(税込)


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ゼンマイ時計

この時計はチクタク鳴ります。
デジタル時計で慣れてる人には、多分うるさいほどチクタク音を立てながら時を刻みます。ゼンマイを2日に1回は巻いてあげなければいけないし、一生懸命メンテナンスしてあげても時間がずれるときにはずれます。

でも、このゼンマイ。通常は隠れているし、まったく意識もしてこなかったのですが、笑えるほどずっとチクタクチクタク。すごく有機的に動いているかわいいやつらでもあります。もう本当に見なきゃ伝わらないんだけど、一生懸命動いているんですよ。一つ一つの歯車が。もうその様は何に交換できるものでもなく、単純に居心地がよくて。西原さん曰く眺めているだけで酒が飲めるほど。

古道具なので同じモノはなかなか出てくることは無いし、加工方法も西原さんのテンションやオリジナルボディの状態で変わるので、結果的に世界に1つだけの時計です。多分、好きな人にはペットと遜色ないほど愛せると思います。


testis wall clock 7:¥68,000(税込)

testis wall clock 8:¥68,000(税込)


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宿る意思

簡単に説明すると児島の古道具を集めた古道具屋さんだし、誤解を恐れずに言えば、その古時計をカスタムして修理して販売する時計屋さんです。

ただ、この兄弟が作り出した世界観はすごかった。
自分はいろいろな場所を見て回っている方だと思うし、それなりにいろいろな人に出会えてる方だとも思うけど、すごかった。意識的といったら意識的なんだけど、全うしただけといったらそれだけだし、無意識的ともいうことができる。でも、明らかに意思が宿っていた。

なんだろう。
こんなことに規定されるものでは全くないんだけど、街やその人口にも見合っていないし、やっていることにも見合っていないし、この兄弟の佇まいにも見合っていない。ただ、明らかにここで繰り広げられている世界観は収まっていない。この建物にも、児島という街にも、日本という国にも。

こんなことを思いながら話をしている最中にも、地元の解体屋のおっさんから、今日の現場でなんか面白そうなもの出てきたけど持っていくかい?みたいな電話がかかってきて。基本的にお店にお客さんが来てもいらっしゃいませとか言わないほど良くも悪くも無愛想な兄弟なのですが、妙に愛されているんですよね。こんな建物借りることができるのも、愛されているゆえだし。

本当に時々。
こういうモンスターに出会えるのが、この仕事をやっている楽しみなんだろな、と思えるちょっとした旅でした。

密買東京で紹介しているtestisの他の商品はこちらから。
> 家を表すポスト
> 片づけから生まれる連鎖
> ある児島の風景

 
Wombについて詳しくはこちらをご覧ください。
> Womb brocante


中はこんな感じ

付属のねじ巻で

2日に1回回してあげてください

飄々としたtestis西原さん