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違い続ける服

商品番号tk030103
商品名

PRISM DOCKING BLOUSON
PRISM DOCKING DOWN COAT
PRISM HAND KNIT SWEATER
PRISM HAND KNIT ARAN SWEATER

価格

PRISM DOCKING BLOUSON:¥159,840
PRISM DOCKING DOWN COAT:¥181,440
PRISM HAND KNIT SWEATER:¥116,640
PRISM HAND KNIT ARAN SWEATER:¥127,440
※全て税込価格

限定数

購入ページでご確認ください

サイズ

> サイズ表

素材

PRISM DOCKING BLOUSON:
 (MAIN 1)100%NYLON
 (MAIN 2)100%WOOL
 (MAIN 3)100%COW LEATHER
 (LINING)100%CUPRO
 (ATTACHED 1)100%COTTON
 (ATTACHED 1)65%WOOL 35%ACRYLIC
PRISM DOCKING DOWN COAT:
 (MAIN 1)100%NYLON
 (MAIN 2)75%POLYESTER 25%ACRYLIC
 (MAIN 3)100%LAMB LEATHER
 (ATTACHED)100%COTTON
 (PADDING 1)100%POLYESTER
 (PADDING 2)90%DOWN 10%FEATHER
PRISM HAND KNIT SWEATER:
 (MAIN)65%WOOL 15%ACRYLIC
 10%POLYESTER 8%NYLON
 2%ALPACA
PRISM HAND KNIT ARAN SWEATER:
 (MAIN)65%WOOL 35%ACRYLIC

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

無料

納期

2018年8月頃
※生産の状況により変更になる可能性があります

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。

バイヤーチバ

違う色に見える服

ショーのメインを飾ったのは、光の当たる角度によって、色を変える服でした。

2018年3月。パリコレで発表されたANREALAGE(アンリアレイジ)の2018-19 A/Wコレクション。

「PRISM」というテーマを掲げた今シーズンは、光がプリズムの中で分解され、透明な光が虹色に見えるという原理を題材に、さまざまなアプローチで服が作られました。

中でもラストに登場したのは、表面にプリズム効果のある微細なビーズ状の素材をコーティングした服。

この服は、当たった光が服の表面で屈折し、それぞれの角度に違う色の光を跳ね返すので、見る角度によって全く違う色に見えるのです。

ANREALAGE 2018-19 A/Wコレクション「PRISM」

ショーのラストを飾ったのは、光の当たる角度によって色が変わる服でした

暗めの環境では、光っているようにも見えます

生地の開発段階でのサンプル。光の当たる角度によって、ひとつの生地がさまざまな色を見せるのが分かります

ショーの動画


dot_line.gif

色の名前を呼べない服

例えば、普通の赤い服は、光が当たると、赤く見える波長の光だけを跳ね返すので、その光が目に入って赤く見えます。

でもプリズム素材で作られた服は、それぞれの方向に違う波長の光を跳ね返すので、自分が見ている色と、隣の人が見ている色が、全く違っている、ということになります。

実はこの服に使われている生地自体は、無色です。「〇〇色の服」と言えないこの服は、服に固有の色があるという概念を覆すのです。

同様に、他の服でもプリズムと光の関係をモチーフに、さまざまなアプローチが試みられています。

例えば、体の中心と、右腕、左腕がそれぞれ全く違う服に分かれている一着。

この服は、右腕がムートンジャケット、左腕がボアジャケット、体がダウンジャケットで構成されています。つまり、ひとつの同じ服なのに、見る方向によって全く違う服を着ているように映り、着る人も左右の質感や重さが全く違うという、不思議な不同一感を味わうことになります。

どんな服かと説明しようとしても、スルリとその言葉をすり抜けて、逃げ出してしまう。それが今回のコレクションです。


PRISM DOCKING BLOUSON(WHITE)
右腕がスタジャン、左腕がライダース、体がMA1。三つが合体した服は、見る方向によって全く違う服に見え、左右で異なる質感や重さの着心地

PRISM DOCKING DOWN COAT
こちらは右腕がムートンジャケット、左腕がボアジャケット、体がダウンジャケット

PRISM HAND KNIT ARAN SWEATER(上:COLORFUL/下:MONOCHROME ※COLORFULは同じ柄のストールを合わせて着用しています)

PRISM HAND KNIT SWEATER


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揺らぐ関係

他にも光の屈折によって、透かして見たときに像が二重になって見える透明な素材など、服の像を多重化させ、ずらす仕掛けが施された素材やデザインが用いられている今回のコレクション。

まるで実像と虚像の間で揺らめくような服は、まさにANREALAGE というブランド名が表わす、A REAL-日常、UN REAL-非日常という言葉を体現しているようです。

色も形も、素材でさえも、固定された絶対的なものではない。それらと服との関係をずらし、揺さぶることによって、新しい服が見えてくる。そんなメッセージを発するコレクション。

それはこれまでのANREALAGEの服作りの中でも、常に追い求められてきたテーマです。

そしてこのサイトでも近々紹介する予定ですが、前シーズンのコレクション「POWER」からの流れを受けたテーマでもあった、というデザイナー森永邦彦さん。

文字通り、力と服の関係に着目した前回。力が連想させる破壊は、今回のモチーフになった分解とも通じるイメージでした。

服作りにおいて絶対的だと思われているものを疑い、それをひとつひとつの要素にまで分解し、再構築して見せることで、新たな多様性を生み出すことに成功した今回のコレクションです。


服を要素に分解し、並列にして再構成したシリーズ

光の屈折を利用した透明素材を使ったシリーズ


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プリズムのように

そしてプリズムによる分光は、ANREALAGEがこれまで貫いてきた服作りを象徴するようでもあります。

このサイトでも紹介してきたように、ANREALAGEのコレクションでは、全てのシーズンで全く異なるテーマと手法を用いて服が作られます。

近くで見ていると、それはまるで過酷な修行のようでもありましたが、結果として生み出された服たちが、ファッションの歴史や概念を鮮やかに塗り替え続けてきたことは明らかです。

ANREALAGEはプリズムのように、ファッションという大きなひとつの光を、1シーズンごとに一色一色、虹のごとく鮮やかに浮かび上がらせ、そこに隠されていた可能性や、豊かな世界を見せてくれていたのだと、改めて気づかされる。そんな一面も持った今回のコレクションでした。

 
これまでに紹介してきたコレクションは、下のリンクから。ANREALAGEのホームページも含め、その圧倒的な服作りに触れてもらえたらと思います。

> 扉を開く服
> 折りたたまれた未来
> 暗号化された服
> 映し出す服
> 隠された服
> 影と光
> リペア魂 × ANREALAGE!!
> ボタンでできた服!?
> 肌身を離れず
> サイズのない服
> 日に咲く服
> 残された美しさ
> 時の断片をまとう服
> 自立する服
> 保留される形
> 見えないカタチ
> ちょうど良い服
> ○ △ □ ?
> 凹 凸
> シルエット
> 乱れ咲き
> 昼の花/夜の花

> ANREALAGEのホームページ


PRISM DOCKING BLOUSON

PRISM DOCKING DOWN COAT