石木さんの虫食い皿
商品番号 | tk001402 |
商品名 | 石木さんの虫食い皿 |
価格 | ¥5,400(税込) |
限定数 | 4個 |
サイズ | φ約125mm×H約50mm |
素材 | 磁器 |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | |
納期 | 1週間程度 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます |
バイヤー | mikayama |
ぐったりしていた石木さん
このお皿を作っている石木さんと初めてあったのは「松本クラフトフェア」
> NPO法人松本クラフト推進協会
日当たりのよい日だったのですが、ある小さなテントで不釣合いなほど大きな麦藁帽子をかぶって体育座りでぐったりしている人が石木さんでした。
もう本当にぐったりですよ。「ぐったり」という言葉がこれほど合っている人はいるのか?って思うほどぐったりです。(テントにお客さんが入っているのにですよ。)
そのテントの店先に木のベンチっぽい棚があって、そこにこの皿が並んでいたんですね。
なんかポワッと光っているように見えたから、何気なしに手にとって見たらびっくり!
持ち上げて日に透かしてみると、プラネタリウムっぽいというか、星のような感じで穴が光っているんです。それが均等に意図を持って穴が並んでいたら、こんなにびっくりしなかったと思うのですが、それがなんだか作りかけ、というか朽ち果てる間際のようなかたちなのに、ポワッと光っているんです。
なんだろう?
きれいな廃墟、みたいな感じなんですかね。
なんか、すごくホッとできる器だったんです。
新作入荷しました!
以前のものより穴が少なくなり
かたちが丸くなりました
実は元気な石木さん
で、話を聞いてみたいと思ったのですが・・・。
現地では「ぐったり」で話を聞くことができなかったので、制作されている千葉県に会いに行くことになりました。地図がFAXで送られてきたのですが、そこには手書きの地図に大きな屋根が目印です、と一言。
おお、どこに行くのか?と思っていたら、着いてまたびっくり。
本当にすごく大きな屋根の農家なんですね。石木さんはこのお家に嫁いだそうで。
その敷地内のすみっちょのコンテナで製作していたわけです。
というか、それよりもびっくりしたのが石木さんがすごく明るいんです。元気なんです。
松本のときはどうしたんですか?と聞いてみたら
「人がいっぱい来るし、天気がいいし、疲れちゃったんです。」と。
もう、なんで松本まで行ってしまったのか?と思えるほど、おかしな人で。でもえらいステキな人で。お子さんもえらいかわいくて。
すごいうらやましい環境で制作をしていました。
だから少し丈夫になった感じです
ちなみにこれが前の
実はすごく作るのが難しいお皿
そこで詳しく聞いていくと、このお皿は蛍焼とよばれている製法の器のようです。
器が半乾きの時に穴を開け、そこに透明釉薬を掛けて焼き上げます。それを明かりに透かすと、透明釉薬だけがかかった部分に光が透けて蛍のように見えることから、日本では蛍焼と呼ばれているようです。(中国では「玲瓏(リンロン)」と呼ばれています。)
ただ、石木さんはこのお皿を「虫食い皿」と呼んでいます。
もともと、虫に食われて穴のあいた葉っぱ、そこからチラチラ光る木漏れ日がゆらゆら揺れている姿がとても好きらしく、これを土で表現したいと思ったそうです。
そこで、まずお皿を葉っぱのようにかろやかに軽く薄くしていきました。そうすると、土の中に含まれている小石が出てくるので、それをアイスピックのようなものでポツポツくりぬいていたら、なんとなく虫に食われた葉っぱのようになってきて、「おっ。かわいいな。」と思い、焼いてみたそうです。
当然、すごく不安定なかたちをしているので安定して全てが焼きあがるわけではなく、10枚に1枚ぐらいしかしっかり焼きあがらないそうで、しかも自分でうまくくりぬけたもののみしか焼かないので(ちょっと油断するとすぐ大きな穴が空いてしまうそうです。)けっこう厄介な器であるとも言っていました。
ですので、生産が安定していません。
いつもたまたま焼きあがったものを売る。という方法を取っているようで今回もたまたま4枚のお皿が手元にあったので分けていただくことになりました。
質感も違って、3枚はキラキラした質感のもの。1枚はマットな質感のもの。
ぜひ手にとってもらって、僕の感じたホワッとした幸せを共有してほしいです。
うん。
普通にそう思える石木さんのうつわです。
石木さんの虫食いランプはこちら。
> 虫食いランプ
ここが石木さんのアトリエ
虫食い皿の作り方を説明している石木さん
台所にいる石木さん。元気。
ちなみに石木さんの名前は文(ふみ)さん