Englishカートを見る

ボールペンのYシャツ

商品番号tk008907
商品名

ペンストライプシャツ 赤
ペンストライプシャツ 青
ペンストライプシャツ 黒

価格

¥30,450(税込)

限定数

販売終了

サイズ

Mサイズ:
 胸囲112.4cm・肩幅45.2cm
 着丈69.7cm・袖丈61.6cm
Lサイズ:
 胸囲116.2cm・肩幅45.8cm
 着丈71.5cm・袖丈63.2cm

素材

綿100%

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

一覧表をみる >

納期

2ヶ月程度

備考

縫製後、一度洗濯をした状態での販売となりますので、急激な色落ちはありませんが、経年により少しずつ色が薄くなりますのでご了承ください。
この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。

バイヤースギウラ

静かなるクレイジー

このYシャツに出会ったのは、wanoko08-09秋冬コレクションの展示会。
シンプルで仕立てのきれいなシャツねー、と、何気なく通り過ぎそうになって、どこか気になって。
え?この線なんかすごい味がある。
一体この布は何?
と思わず作家の山崎さんに質問をしていました。

すると「無地の白い布に、ボールペンで線を書いてるんです。」
と、さらっと返事を頂いてびっくり。
しかもよく聞いてみると、フリーハンドだそう。
「繊維の目に凹凸があるから、それに沿って。案外書けちゃうもんなんですよー。」と、またさらっと。
いやちょっと、この線って案外書けちゃうってものじゃないと思うんですが。
だって一着のYシャツごとにこれだけの量の線な訳です。
しかも定規も使ってないだなんて。
どれほどの時間と情熱がこのYシャツに注ぎ込まれたのだろうかと。
「静かなるクレイジー」(もちろんほめ言葉です!)という言葉が頭にふっと浮かんできました。
そしてぞくっと。
こういう作品、すごく好きです。エネルギーの放出が不思議な方向へむかっているのかもしれないけど、なんかストレートに突っ走っていてうれしくなる。エネルギーをがしっと受け止めたくなる!

そこでちょっと気になったのは、手で線を書いているってことは、洗濯に耐えられるの?ということ。
その質問が図らずもこのボールペンYシャツの開発秘話に結びつきました。
というのも、もともと山崎さんが、
「洋服についたボールペンの跡って洗っても取れないな。」
→「じゃあこのボールペンが柄になったらいいのでは?」
と思ったことから、この布は生まれたという経緯なので。
だから安心です、洗濯オッケーです。

青ストライプのシャツ。

赤ストライプのシャツ。カーディガンを羽織ってみました。

黒ストライプのシャツ。スーツにもよく似合います。

ちょっと大きめをゆったり着てみるのも。


dot_line.gif

美しき作業工程

そしてやっぱり、どうやってこんな線を書いているのかとても気になる!ということで、ボールペン引きの作業行程をお願いして見せてもらいました。

まずはボールペン3本をまとめて持って、おもむろに引いていきます。
だんだん調子が上がってきます。思っているよりずっと早い!
すごい集中力と心地よいリズム、続いています。

写真を撮らなければいけないことも忘れて、しばらく見入ってしまいました。
そうなんですよね、作家さんが充実して、真剣に、且つ楽しく取り組んでいる風景ってほんと美しいんです。
改めて「つくる」ことってすごいなって感じた瞬間でした。
彼女は延々とこの行程を繰り返しているのですが、ものをつくる人ってこういった作業の繰り返しが好きだったりするんですよね。
頭がからっぽになっていく、というのか、身体が呼応していく感覚、気づくと1時間経っていた!なんてことはザラだそうです。

ちなみに、このシャツの正式名称はボールペンのYシャツではなくて、「ペンストライプシャツ」です。
はい、「ピン」ではなくて「ペン」です。
このボール「ペン」は、至って普通の事務用のものですが、これにたどり着くまで何種類も試したとのこと。
インクのノリとか色とかそれは微細に違っていて…、と語る山崎さんはボールペン博士のように詳しくて。

そして気が付くと、作業が終わった後の彼女の指は真っ青に染まっていました。
とても美しい作業の手でした。


ここは袖にあたる部分。ボールペンを3本持って、

さ、さーっと、軽やかに。

心地よいリズム感。


dot_line.gif

wanokoについて

作家の山崎和子さんは、2005年にwanokoという服のブランドを立ち上げて、現在は年に2回のコレクション展示をしています。
今回はペンストライプシャツしかご紹介できなかったのですが、ほかにもまだまだ素敵な作品たくさんあります。
たとえば、彼女の作品に繰り返し登場するのがフリル。
初期作品の総フリルワンピースの写真を見せてもらったのですが、これまた延々と埋め尽くされるフリルのオンパレードに、現在の彼女の作品に至る片鱗が見え隠れしています。
気になった方は、HPでこれまでのコレクションや今後の展示会の予定などチェックしてみてください。
「静かにクレイジー」なこれからの彼女に、引き続き注目です。
> wanoko


袖口ディティール。ボタンはいたってシンプルです。

更に寄ってみました。インクのしみや、自由な線に美が宿っています。

襟元のwanokoタグ。