はかない夏
商品番号 | tk014003 |
商品名 | 線香花火 |
価格 | ¥3,240(税込) |
限定数 | 60点 |
サイズ | 270mm×92mm(パッケージ) |
素材 | |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | |
納期 | 1週間程度 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます。 |
バイヤー | チバ |
大人の夏
はかなくて、ちょっと切なくて。
そんな夏のイメージは、きっと子供の頃の
あのキラキラと、ただキラキラとしていた
夏のせいかもしれません。
意味もなくウキウキで、毎日が小さな冒険で
そしてあっという間に去っていった夏休み。
そんなはかない夏の記憶を引きずりながらも
大人の夏は、長く長く...
暑く、終わらない夏の日々。
今年もまた夏ですね。
日本の夏の風物詩と言えば
線香花火ですね
装飾を削ぎ落とされたデザインが素敵です
四つの花
今回紹介するのは、そんなはかない夏を象徴する存在。
線香花火です。
みんなで遊んだ、楽しい花火。
そんな中、線香花火はちょっと特別な存在でした。
静かに咲く、可憐な花。
素朴だけれど引き込まれるような、繊細なその美しさは、子供心にもどこか日本的な情緒を感じて、大人っぽい花火なんだなと思っていました。
そんな夏の風物詩も、実は国産で作られているものはほとんど無くて、大半は大陸からの輸入だそう...
そこで今回は、純国産で手作りの花火を紹介します。
いったい、何が違うのか?
実は、初めて知ったのですが、一本の線香花火には四つの花が咲くそうです。
最初はジリジリと、熱を蓄えるように、小刻みに震えるあの状態。「牡丹」と呼ばれるのが、この状態です。
そこからパッと鮮やかに、四方に枝を広げるのが「松葉」。
細い細い光の繊維が、瞬くように伸びては、消えて。
空気はこんなにも細かな粒子でできているかと、ハッとさせられるその繊細な光の花は、何度見ても引き込まれてしまいます。凛としたその雰囲気は、暑い夏の夜を、涼やかに感じさせてくれるよう。
そして、今回初めて知ったのが「柳」。
これは、見たことがない方も多いのではないかと思います。
すーっと尾を引く流星のような、余韻を残す光の粒。
少し時間の流れ方が変わるような、不思議な感じです。
尾の長い粒が次々と飛び出してくる様子は、写真にはあまりうまく収められませんでしたが、これは見ていて気持ちがいいので、是非見ていただきたいと思います。
そして最後の花が、「ちり菊」。
ハラハラと小さな花びらを散らしながら、花火は静かに終わりを迎えます。
「牡丹」からまもなく「松葉」へ
もうはじけそう
一気に枝を広げる「松葉」
繊細な光の繊維が飛び散ります
花火を贈る
では、今まで自分が知っていた線香花火と、そんなに違いがあるのだろうか?
確かめなくては。
そう思って、普通の線香花火を買ってきました。
なるほど、違いは分かりやすく。
四つの花すべてに、しっかり違いがあるものです。
こよりのように、火薬を紙で巻き込んでいる線香花火。
普通の線香花火よりも、ふっくらと優しい感じで巻かれているからでしょうか?「松葉」は、普通よりも枝の広がり方が大胆で、はっきりして力のある感じ。
「柳」に至っては、これまで見たことがないと思ったのは、まさに。
いくつか試した中では、普通の線香花火で「柳」が出たものはありませんでした。どれも、余韻を感じる間もなく、ポトリと。大体が松葉で終わってしまいます。
ただし、今回紹介する国産の線香花火でも、「柳」は分かりにくかったりすることもあるので、「柳」が優雅にその姿を見せること自体が、ちょっと難易度が高いのかもしれません。
そして、「ちり菊」も侮るなかれ。
華やかさはないですが、「ちり菊」が見られるのは国産ならでは。ちょっと手に危険を感じるほど、短くなるまで長く飛び出し続ける小さな光の粒は、実にかわいらしく。
小さな花火を見つめながら、ゆっくりした時間を過ごすのは、ちょっと幸せなひと時でした。
ただし、普通の線香花火であれば、百円程度から手に入るところ。決して安くはないのも確か。でも、静かでキリッとしたデザインのパッケージ、白と黒の和紙にこだわった、一本一本のデザインも含め、手に取ればきっと納得していただけるのではないかと思います。
ご自分で楽しむのもいいですが、ちょっとした贈り物にも。
パーティーなどの手土産に、なんとなくいつもワインじゃなくて、こんな花火を持っていって、涼を愉しむのも喜ばれるかもしれません。
繊細ながらも、華やかなのは国産の力
いよいよ「松葉」のクライマックスです
「松葉」から「柳」へ
伸びやかな光の粒が心地良い
お茶と花火
この花火が作られているのは、八女茶で有名な、福岡県の八女市です。
本当に、お茶の農家のおばちゃんたちが、農業の傍らで一本一本捻って作るこの線香花火。だから、どうしても作れる数に限りがあります。
だからといって、いたずらに数を増やすことはせずに、腕のいい「おばちゃん」だけにお願いをして、毎年本数を限定で発売しています。
火薬に含まれる松煙という材料も、国産の上質なものにこだわって。それを包む和紙も楮(こうぞ)を原料に作られたものだそうです。
他の花火にはない、この凛とした感じはそんなところから来るものなのかもしれません。
でも、よく見るとやさしい雰囲気も漂って。
そして、そんな手作りの花火ならではの、ちょっとしたコツもあるようで、火薬の入ったふっくらした部分の少し上を、軽く捻ってから火をつけると、少し長持ちするようになるそうなので、試してみてください。
それから、パッケージに入った「千總」の文字と印も気になるところです。実は、これは450年も続く京友禅の老舗の名前。人の手で大事に作られた線香花火を現代の暮らしの中で守り伝えていくのは、さすがの仕事です。
> 千總
この線香花火で、日本の情緒を静かに愛でる、大人の夏を愉しんでいただけたら嬉しいです。
そして「ちり菊」も可愛らしく
かなり長く続くのが愉しめます
プレセントにも良いと好評です