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このバック繊細かつ獰猛につき

白の切れ味と黒の毒性。

陰陽兼ね備えたカガリユウスケの2つのバックは素材の持つ陰の部分に光を当て陽の部分に転化させる繊細なデザインによってバック自体が物語性まで持ち得た様に思えます。

作家本人による一貫した完全ハンドメイド。素材に対するイメージは作家本人が予想する以上に詩的な世界観を孕み、人が現実世界にバックを持ち出す時、その人の背後に広がる空間まで切り取る様な錯覚を興します。バックの本質は「持ち歩く空間である」と言い切る作家は、持ち手の古い記憶にまで踏み込む言語性をバックと云う形態に注ぎ込んでいます。

決して機能性だけでは語れない優越感を持ち歩く。装飾を付け足さない削ぎ落としたカタチだけが持つ繊細かつ獰猛なバックのご紹介です。

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