ゆれる人々
商品番号 | tk000500 |
商品名 | swing swing |
価格 | 5,500円(税込) |
限定数 | 各1点 |
サイズ | おおよそφ45×H95-105 |
素材 | 和紙、ロウ |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | |
納期 | 1週間程度 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます |
バイヤー | ヤナギサワ |
ひと以上にひと
人をかたどったモノに、これまであまり人格的なものを投影できた試しがない。
お面も、オブジェも、バービーも、マネキンも、人体模型も、それはそれで特別な思い入れもあり、大好きなものもたくさんある。
こちらの感情移入に抵抗などしないから、一方的だけれどすごくいい関係だ。
ところが、この人たちにかぎっては「いったいどんな人?」と考えることしきり。
実物の人以上に読み取りたくなってしまう。バックグラウンドとか。趣味嗜好だとか。その気配、表情、個性、温度感、ひっくるめて言ってしまえば、ひと以上にひとらしく、味わい深い。なんだか確固たる人格をもっているんだ。
形としての「人」たるリアリティを追求しているということではなく、やたらと愛嬌をふりまくわけでもなく。何か思いありそうな風情。
ただしばらくの間、見つめ続けてみてください。
人らしさの意味がすこし理解できると思うんです。
人物紹介
ほんとはひとりひとりに名前をつけてしまえるくらい。
必要とあらば性格分析もというくらいに、勝手な妄想はモクモクと広がっているんですけどね。
たとえばすでにSOLDOUTのご婦人。
仕事場のとなりにある飲み屋のおかみさんにそっくりで、わたしのなかで彼女はすでに「おかみさん」という呼び名がついているわけです。(最下部SOLDOUT写真参照)
似ている人を見つけてしまったこんなときには、もう性格も声もその人から離れられないままに。これはいた仕方ない。
それから、この人は友達になれそうだな、とか
あの人のガールフレンドにぴったりかも、とか
ほっこりとして温和なまなざし、でもきっと情熱家なのでは、とか。モクモクと。
それぞれが独特の味を発しているから、10人がいちどきに手元に届いたその日は、個性あふれるご一行様の画にずいぶんと気をとられたこと。
複数人いる風景はたしかに、比較・妄想が相乗効果をもってぐんぐん盛り上がり、とてつもなく魅力的に思えるのはお察しのとおり。
でね、この人たち揺れ動くんですよ。起き上がりこぼしになっている。
かといって滞りない動きを期待して、「おかしいなあ」と頭をもたげないでいただきたい!こちらの思い通りに揺れないところがまた、個人の主張を感じるくらいで。あれって思うような角度で止まってしまったり、倒れたまま帰ってこなかったり。角度によって表情もくるくると変わり、思わぬ発見が。このあたりを楽しむ気持ちでゆらゆらと。
で、結局のところ、一目見てビビっとくるか?こないか?
それに尽きる「人々」だから、これまでの説明はあくまで補足程度のもの。身近なあの人に似ていたら、プレゼントにもいいかもしれない。
つくっている人
和紙からつくられた中空の立体は、手に触れたときのカラカラとした独特の感触、軽やかさに加え、ロウによるツヤ越しに、和紙を重ねた凹凸の地がよくよく見えてとても味わい深いテクスチャー。
いくつもの工程を踏んで生み出された、張り子の10人。
福田十糸子(ふくだとしこ)さんがその作者です。
それぞれ異なった10人の個性が、福田さん一人から生まれてきたわけで。ロットナンバーも500を越えるとなれば、つねに感覚的につくっているのか、もしかしたら綿密に人物想定までしてつくってきたのか、同一人物と思しき人が何度も生まれることはあるのかなど、いろいろと気になるところではありますが。
そこも含めて想像するのが楽しいんだってことで、あえて聞くのはやめにしておきました。ほんと、なにも、聞いていないな、福田さん。
でも福田さんとは、この人たちを介して不思議とつながっているような感覚があり、この人たちを越えて福田さんをも想像してしまったり。それがまた心地いい関係だなって思っています。
同じく福田さん制作のこちらもぜひご覧ください!
> 「どんぐり」
制作課程の人々。個性がじわじわと出始めています。
ときどきはこのような体勢から戻ってきてくれなかったり。
こんな感じで手のひらサイズ。人によって大きさの違いは若干あります。
おかみさんは2段目中央。旅立っていた皆さんお元気ですか?