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YUMIKO IIHOSHI PORCELAINのポット

商品番号tk002102
商品名

YUMIKO IIHOSHI PORCELAINのポット

価格

¥13,800(税込)

限定数

-

サイズ

約W160 mm×約D100 mm×約H135mm

素材

磁器

支払方法

先払い
銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

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納期

4か月程度

備考

この商品は商品ごとにサイズが若干異なります。
(上記サイズからWDH共に上下10mm程度)
この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。

バイヤーmikayama

ディテールについて

器は、見て触ってみないとわからない! という方のために。


まず、これは磁器です。ただ、磁器というと一般的にすごい高温で焼くことが多いのですが、このポットは酸化焼成という焼成方法で通常磁器を焼く温度より低温で焼いています。
この焼き方だと、ちょっと黄みがかり柔らかい感じに仕上がると言われているんです。


色は、ほんのりクリームがかったオフホワイト。そして、ふちの部分に黒いラインがワンポイントでさりげなく入れられています。これは大正黒という顔料を入れた釉薬を筆で塗っているんですが、ちょうど白い釉薬と重なる部分が焼くと、ご覧の通り、ギザギザと滲んだようになっているのだそうです。ここの部分が、ちょっと鉄錆びのように見えて素敵なんですよね。
(このポット、磁器なのに、ふっと鉄製のポットのようにも見えるときがある。また民芸っぽくも見えたり)


それから取っ手。磁器でこんな薄手の取っ手って見たことがないです。取っ手というのはボディを成型したあとにくっつけるものなので、技術がないと焼いた後でポロッと落ちてしまったりするといった、デリケートな箇所なんです。
だから、どうしても取っ手の部分がぼてっと野暮ったくなりがちなんですが、ちゃんと強度もあって、このそぎ落としたフォルムはすごい!


シンプルに見えて他にも細かいワザが効いていています。写真では見にくいかもしれませんが、底の部分にゆるいカーブがかかっているんです。手のひらの上にポットを乗せてみるとわかるんですが、スッポリと手の中に収まる感じなんです。自分の手にしっくりなじむこの感じ。
実は今イイホシさんのコーヒーカップを愛用させてもらっているのですが、やはり底面にカーブがかかっていて、すっかりはまっています。手の上に乗っけるごとに、もうこいつは手放せないなあ、なんて思ってしまうのです。

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正面から見たところ。ポット・ブラザーズ。

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4つ並ぶと・・・。家族。

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もっと並ぶと・・・。参観日っぽい。


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情景が浮かぶものがつくりたい

この器をデザインされたイイホシさんは、カタチを考えるより前に、器を使っている情景を考えてしまうそうです。

もともとこのポットは、「F氏の食卓」という題名の個展のときにつくられたもの。
最初にまずカップができた。それを見ながら、このカップを使っているFさんの食卓はどんなだろう・・・こうしてポット、お皿とどんどん増えていったのだとか。

「では、かなり綿密にプランを練られる方なんですね?」
「いえ・・というより妄想がどんどん膨らんでしまうタイプなんです・・・」
そう、おずおずと言ったときのイイホシさんの様子が忘れられません。でも同時に素敵な妄想を話しはじめるときの顔は本当に嬉しそうなんです。


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ふちのギザギザとした大正黒のアクセントが効いてます。

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そこの部分にはカーブが。ての平にスッポリ収まる感じがいい。

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素焼きの状態。この後で、釉薬をかけてまた焼きます。


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これまで手がけた作品

というわけで、今回紹介するポットの話ではありませんが、せっかくなのでこれまで手がけた作品の話を2つほど。

■家族の肖像

かつて、「家族の肖像」という、お父さんの古希のお祝い(70歳)につくったシリーズがあったそうです。そこに集まる家族全員のイメージにあわせた器を1個ずつつくり、めいめいにプレゼントした。
それで、みんなが集まった証しに、器を並べた「家族写真」を記念撮影したとか。
その写真を見せてもらったら、お父さんのが真ん中に、そしてそれを囲むようにお母さんの、妹の、姪の・・それからペットのもあって、これはドッグフードプレートでした!

■Bon Voyage

「『旅に出るとき、器を持っていけたらどんなにいいだろう。』
あるときふっとそう思って、つくったのがこれなんです」といって、おもむろにイイホシさんの鞄から出てきた皮袋。皮袋? 中に麻袋が重ねで入っていて、なんとそこから磁器のピッチャーと、さらにその蓋をあけた中からコロコロと2つの湯呑みが出てきたときには驚きました。
「旅行先で中国茶を飲めるようにと思って・・。でもこれを片口(お酒を注ぐ器のこと)とぐい呑みとして使ってお酒用に使ってもらってもいいんですよ。」そう言われたときには、心が小躍りしました。旅行先で自分の器でお茶(いやお酒か)が飲めるなんて! それに旅でなくたって、公園にピクニック行くときだって、これを持っていけたら相当ウキウキしませんか?! 興奮のあまり、そのまま西郷山公園に直行したくなったほどです。


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裏返すとそこにはイイホシさんのサインが。

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この木をあてながら、ろくろで器の形を整えていくのだということです。道具すら美しい。

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そのほかのイイホシさんの器。やっぱり1つ1つ愛嬌がありますよね?

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そのほかの器2。(左)「なにか」を入れる器。(右2つ)旅に持っていける器「Von Boyage」。


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時間も忘れて

こんな感じでいろんな器にまつわる素敵な妄想についての楽しいおしゃべりして、つい時間を忘れてしまいました。というか、アトリエもすごく居て気持ちいいんです。

イイホシさんのアトリエも、以前ご紹介したPaper Cup Holderの作者SALCOさんと一緒の、台東デザイナービレッジにあります。
実は「Bon Voyage」の器を容れるための皮袋をつくってくれる職人さんを探していて、当時デザイナーズビレッジにいたKanmi.さんという革製品デザイナーユニットと出会ったことがここに入ることになったきっかけなのだそうです。

イイホシさんの最近の活動はこちらから。
YUMIKO IIHOSHI PORCELAIN


イイホシさんの他の商品はこちら。
> おもちゃのコップ
> じんわり夢中
> 手づくりと大量生産品の間
> VOYAGE


作品展などの情報は、こちらでも随時お知らせしますので、合わせてご確認ください。
> 「密買日報」


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ここがアトリエ。

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(左)磁器を焼く窯。 (右)イイホシユミコさん。