心おどる着物
商品番号 | tk002600 |
商品名 | 訪問着 絵羽型染 |
価格 | - |
限定数 | 販売終了 |
サイズ | 身丈180cm/裄丈138cm/袖丈60cm |
素材 | 絹100% |
支払方法 | 打合せ後の先払い |
送料 | 無料 |
納期 | 約2ヶ月 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます |
バイヤー | ヤナギサワ |
心おどる着物
和服にはずいぶんと興味を持ち始めていました。
とはいえイロハも知らない。着ていきたい場面を想像するも、そこには確固たる「和の世界」があるようで。
着慣れた洋服とは違い、初心者には不自由な想像力しかついてこない。高いハードルは、いつのまにか自分でつくっていたみたいです。
でも、着てみたい具体的な和服が見つかれば、話はとても簡単だってことに気付きました。どこにもハードルなんてない!
(あるとすればお金だけ?)
ヒロコレッジさんの着物からまず感じたこと。
ただ単純に一直線に着てみたい欲望でした。
着物を見てこんなにも心がおどるとは。
カチコチになっていた頭はいとも簡単に砕け散って、和も洋もない、「ただ着たい」だけのフラットな思考まであっという間に導かれてしまいました。
着てみたい、からの興味
やっぱりすごく個人的なハナシになってしまいますが。
着物、チャレンジしてみたいなあ、と本気で思い始めていたのです。いちばん最近、結婚式に出席する機会に、まわりの人にも相談をもちかけてみました。少しずつ現実味も帯びてきていました。
渋く色香の漂う着物も、大正モダンのキュートな着物も、潔くフォーマルな着物も、眺めながらほんとうにすてきだなとは思うんです。でも着る人はわたしではない、ような。
結果として当日を迎える前に断念してしまいます。
個人の趣味の小さな話になってしまうかもしれません。ただ着物のルールだとか、立ち振る舞いとか、もっとつまらないことを言えば「疲れそうでは?」「ごはん食べるの苦しくない?」「着付けって何されるの?」とか。
とにかくいつの間にか抱え込んでいた着物への不安や疑問が、スコーンとどこかにいってしまった。それがヒロコレッジの着物です。
気に入った洋服が見つかったときの感覚と全くいっしょ。
和服を着た(特に若い)人を見かけると、どうしても「がんばっているなあ」という印象や、ちょっとした気負いを感じてしまうことが多いのです。あくまで一方的な考え方ではあります。わたしたちのなかでまだ、着るものとして消化できていないというか、感覚的に「お召しもの」になってしまっていると言えばいいのでしょうか。
そんななか、ヒロコレッジの着物とそれをまとうデザイナー自身の軽やかな雰囲気が、ありのままの同世代の姿であったこと。それがなにより着物への距離をぐっと近づけてくれました。
モダンで、無理を感じさせない、日常着のひとつの選択肢としての和服。そう見えました。
体現ってすごい!いちばんわかりやすい!
ラッキーなことに好みのデザインです
いまの気分に合います
水玉がもともと大好きです
配色もすこぶる気持ちがいい
自分が身につけるものとして(自分のなかで)こそばゆくない
らしさが表現できるかもしれない期待
そう思って念入りに眺めてみると、広げた状態の図柄から人が身にまとった状態の図柄が、想像を簡単に飛び越えていきます。
大小さまざまな円、塗りつぶされた円、線で描かれた円、円のなかの円。この特徴的なパターンの仕業と、洋服とは異なる見たままが着たままにはならない着方のある世界。その面白さにぐんぐん引き込まれていきました。
ヒロコさんのこと
ヒロコレッジのデザイナー、高橋理子(ひろこ)さん。
めちゃくちゃ粋でチャーミング。理性を感じる女性です。
凛とした着物の着こなし、言葉の選び方、やわらかな佇まい。
着物のことを語るときのヒロコさんの真摯な姿勢に、このひとの着物には何かあるな、と。ただただ心おどる着物の存在に興奮していた気持ちが、キュッと引き締まった瞬間です。
長く勉強され続けている服飾や染織の知識・経験はもちろん、グっときたのは、生まれた国の伝統や文化に対する確固たる思い。そして着物を一段と魅力的なものに仕立て上げてしまうデザインセンス。全てが見事に重なって、いまヒロコレッジの着物がここにあります。
ヒロコさんの卒業制作は、東京藝術大学美術館の買い上げ作品として、コレクションに収蔵されているほど。ヒロコさんの今後の活躍に対する大きな期待を、多くの人が感じとったからでしょう。(左写真の作品はいずれもヒロコさん自身が染め上げています)
伝統や文化は、発展し変化しながら伝わっていくものだと。ヒロコさんの姿勢は一貫しています。だから、着物の染織技法や仕立・形・着方など様々な要素のなかで、時代に合わせて変化させるべき部分を選択し、そこにオリジナリティを出していく。その要素というのが色と柄。柄だって実は、和服の世界に昔から存在する円=ドットを使って、現代になじむ独創的なパターンをこんなにいくつも。
選択した限りある表現の要素のなかで、どこまで楽しい着物が生み出せるのか。その勝負の結果が、ヒロコさんのドキドキワクワクするような着物世界です。
「着るもの」にこだわっていて、「着るもの」としての「着物」に力を傾けている。洋服と同等にファッションとして着物を扱っていく。
だからヒロコさんの着物は、この時代の私たちの感覚や環境にしっくりとくるし、それでいてきちんと胸を張れる日本の服になっている。着物を遠い存在に感じていた人でさえ、興味をもてる「着るもの」に進化している!
「私が日本に生まれ、日本に育ち、キモノに出会い、知ったことや感じたことを、少しずつでも伝えていければと思っています」
着物という作品による表現に、ヒロコさんのこのシンプルな言葉が添えられただけで、多くを語らなくてもじんわりと伝わってくるものがたくさんあります。
着てみる、感じてみる、何かが変わる?
着物は注文をいただいてから職人が1枚ずつ丁寧に染め上げます。(最終発注前に打合せの機会をセッティングします)
寸法はワンサイズ。165cm以上の人にちょうどよいサイズです。155cm前後の人にも調節して着てもらうことができます。
一見、若い人にしか似合わない着物と決め込んでしまいそうですが、歳を重ね経験を重ねた大人の女性が着こなすとそれは、まるで違う着物のようにぐっと渋味を増して見えてくるよう。
むずかしいことは考えなくていいかもしれません。
「着てみたい」。直感的にそんな感覚が働いたら、まずはチャレンジしてみませんか?
わたしたちにも、着回してみて初めてわかることがあるはずです。
そのときに、この国の伝統的な技術が詰め込まれた着物という文化を、ずっと親しみをもって深く考えてみることができるような気がしています。そこから始まるモノゴトの新しい捉え方にも興味が沸いてきます。
それに。こんなにモダンでカジュアルでワクワクする着物なら、タンスの肥やしになんてきっとならないはず。着られない着物では文化として定着しない、伝統として残っていかない、そんなことも考えつつ、「着物って楽しい!」が上回っていく日。
着物の未来は明るいかも。
ヒロコさんの活躍と思考にふれて、そんなふうに思い始めています。
密買東京で紹介しているヒロコレッジの商品はこちら。
> SLEEVE BAG
> はなやか手ぬぐい
> 涼むの知恵
> 夏、ゆかた 2009
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> HIROCOLEDGE