何も説明できない
商品番号 | tk002902 |
商品名 | 成田さんのフライパン |
価格 | 大:¥18,900(税込) |
限定数 | - |
サイズ | 大:約W430mm×約D240mm×約H85mm 中:約W340mm×約D200mm×約H60mm 小:約W290mm×約D160mm×約H60mm |
素材 | 鉄・蜜蝋 |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | |
納期 | 受注生産のため3ヶ月程度 |
備考 | この商品は商品ごとにサイズが若干異なります |
バイヤー | mikayama |
勝手な決意
このフライパンを初めて見たのは最近行った「工房からの風」というイベントでした。
もう衝撃でしたね。正直、その会場で唯一記憶に残るプロダクトだったのです。
実は、その場で手に取りませんでした。
でも翌日には連絡し、本当に無理無理ながら時間を頂いて会いに行ってきました。
そこで初めて触りました。このフライパンに。
別に料理をするわけではありません。
一人暮らしで基本的に外食です。
料理道具にも詳しいわけではありません。
家にある食器は全てイケアです。
でもね。
買うことを決意したのです。
自分で。
別に、取り立てて何か特別な感触があったわけではありません。
近くで見て驚きがあったわけでもないのです。「工房からの風」で見たとおりのものでした。
だけど、本当に抱いて帰りたいぐらいのフライパン。
「かたち」
新品にしてすでに使い込まれた感じ
意外と小ぶりな中サイズ
大と小
手間を惜しまず
このフライパンを作っているのは成田理俊さん。
群馬で活動されている鉄の作家さんです。
田舎暮らしがしたい。
この風景が好きだった。
という理由で、東京から移り住んできました。
アトリエは自作。文字通り自分で建てました。
なかなかハードボイルドです。
そんな成田さんが作品を作る際に心がけていること。
「手間を惜しまない。」こと。
基本的に、鉄で何かを作る場合、その元になる鉄の塊を
あたためる。
うつ。
かたちをつくる。
その繰り返しです。
変な話ですが、フライパンを作る場合、元になるフライパンをホームセンターなんかで買ってきて、それをあたためて、うって、自分の作品に似せていく、ということも可能です。
当然、その方が手間がかからない。
だけど、成田さんはあらゆる細部まで自分で部品をつくります。
本当に手間を惜しまず、近道を通らず。
ただただ、鉄をうっています。
だからか、このフライパン。
なんだかデコボコしています。
そして、成田さんもなんだかデコボコしているんです。
ハードボイルドです。
しかし、正直な話、このデコボコ感が自分に刺さったのか、と聞かれると分からないんです。
かたちかと言われても違う気がする。
分からないんです。。
えぇ、こういうの好きですよ
フライパンのエッジのギザギザ感はステキ
ただひたすら叩いて
柄はすっ、と細く.
もう完全に人任せ
僕自身、そこに込められたストーリーがないと成立しないモノはあまり好きではありません。基本的にやはり見て、触って、何かが感じられる。その後に、ストーリーを聞いて「あぁ、なるほど」そう思えるモノが好きです。
で、結果としてだいたいのモノがなんでそれが好きなのか、言葉で説明できるんです。
つたない言葉ですよ。うまくはない。でも、説明ができる。
上の文章をもう一度読んでみてくださいよ。
結局、何も説明ができていないんです。どうしてここまで自分が偏愛しているかが分からない。だけど、ずっと触り続けていたいし、抱いて寝たい。
こんな状態でみなさんに紹介すること自体、職業放棄というか、「どうなのさ?」ということなのかもしれません。
でも、マジで好きです。
僕には、これしか伝えることができませんが、誰かに手にとってもらい、最終的にこのフライパンの何がすごいのか?教えてほしいです。
なんと言われようが、もう完全に人任せです。
教えてください。
でも、実は売りたくない、とも思うんです。
これ、結構複雑ですよ。乙女心ですよ。
まったく。
成田理俊さんの他の仕事に関してはこちらをご覧ください。
> studio tint
成田さんの鉄のプレートも密買東京で取り扱っております。
> 鉄のプレート
作品展などの情報は、こちらでも随時お知らせしますので、合わせてご確認ください。
> 「密買日報」
最後に、このフライパンについて成田さんから頂いた注意事項をそのままのかたちで。
(下記、成田さんからの注意事項)
このフライパンは、コークスやバーナーを使って何度も火に入れ、酸化皮膜の層(焼き肌の層)を作り、最後に、ごく薄く蜜蝋とエゴマ油のワックスを塗って仕上げています。
使いはじめは、そのワックスを焼き切ってから油を引き、野菜くずなどを炒めてフライパンと油を馴染ませます。その後、普通に調理してみてください。
このフライパンは小ぶりで、すぐに熱くなります。
コンロによっては五徳を使ったり、手動で火から遠ざけるなどの調整をしないと、食材がすぐに焦げ付きます。
日々使って、このフライパンに慣れることで、だんだん愛着が出てくると思います。(信じてます。)
使用後はお湯でさっと洗い、すぐに水気を拭き取り、乾かし、しまうのでOK。あまり洗剤は使わないでください。でも、汚れがひどい場合、使ってもいいと思います。
長く使わない場合は、油を薄く塗ってしまってください。
こんな景色の中に成田さんのアトリエはあります
そして、自作のアトリエ
僕たちが行ったとき、試しに釘を作ってくれました
これは成田さんが作ったオムレツ!美味しそう。。。