ザク斬り!
商品番号 | tk004204 |
商品名 | RX-78(通称ガンダム) / 白・青・赤・黄 |
価格 | ¥55,000(税込) |
限定数 | - |
サイズ | φ280mm |
素材 | プラモ、ひも(ワイヤーや糸など) |
支払方法 | 先払い |
送料 | |
納期 | 約1ヶ月 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます。 |
バイヤー | ヤマダユウ |
みねさんのネックレス
昨年10月から今年1月まで東京都現代美術館(通称MOT)で開催されていた企画展示「SPACE FOR YOUR FUTURE. - アートとデザインの遺伝子を組み替える」に、唯一ジュエリーのジャンルで出展していたみねさんの作品。その展示を見た密買東京の同僚バイヤーであるチバさんより、「あのネックレスやばいっすね!?作家さん知りませんか?」とのお話が。もちろん知ってますとも。自分、以前はジュエリー屋に勤めておりましたので。
と言う訳で、早速みねさんに連絡を取って、会ってから開口一番「展示してた作品、全部、東京都現代美術館に買い上げてもらっちゃった〜。」とのこと...。だって、東京都現代美術館ではジュエリーアーティストの作品展示も、ジュエリー作品のコレクション収蔵も初めてじゃないですか!?な、な、何とめでたい!!という気持ち反面、でも密買どうしよう...締め切り迫ってるし...今さらできませんなんてチバさんに言えやしないし...などと心中は全く穏やかではありません。
そんなちょっと複雑な気持ちで話を聞いていたところ、「あ、時間をちょっともらえれば同じもの作れるよ。」とのこと。え、ウソ!?だって全部手作業じゃないですか!できるの?ホント??頼もしげにみねさん「写真撮ってるから作れるってば。」と有り難い一言。神さま、仏さま、みねさま〜。
でも、冷静に戻って考えてみると、これはとんでもないことです。
だって、全てのパーツを手作業で切って、パーツを全く同じ形状に仕上げ、穴を開けて、しかもそのパーツを配置通り、正確に糸を通してネックレスにしていくんですよ!僕なんぞそれを考えただけで気が遠くなってしまう一方で、実際に作品を見る度に、ジュエリーアーティストという職能者の技術の高さと、ジュエリーというミクロの世界における、表現の豊かさにいつも感心してしまいます。僕の小宇宙(コスモ)もふつふつと燃え上がってきます。
ザクをザク斬り
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ガンダムバラバラ事件
見慣れたものに潜むいい形
みねさんこと嶺脇美貴子さんは、ヒコ・みづのジュエリーカレッジにてジュエリーデザイン、貴金属の加工を学んだ後、現在同校講師として勤務しており、学生たちと一緒に、さまざまな素材で作るジュエリーを楽しんでいます。「見慣れたものに潜むいい形」をテーマに、日常よく目にするモノや、誰もがよく知ってるモノをカットしてジュエリーを作っています。
お椀、ライター、コーヒーカップ、大根おろし、リコーダー、おもちゃ、ピストル、ウィンカー、ペン、携帯、パソコンなど、あらゆるものをメッタ斬りしている彼女が、既製品を使った独自のスタイルがきっかけとなった素材は、ガチャポンのパッケージだったそうです。色々な角度から斬っていくことでできるかたちや表情に魅せられ、そこから彼女の侍のようなカッティング人生が始まり、最近のプラモデルにまで至った訳です。
とは言え、ただ斬ると言ってもそれは簡単な話ではありません。機械で斬るには回転数が早すぎ、プラスチックなどの素材は溶けてしまう上、また複雑な形状をしているので固定も容易ではありません。そのため、全て手作業で糸鋸を使って切断しています。そして斬られたパーツに次はリューターという工具で穴を空けていきます。
一連の作業が終わったあと、形状がバラバラのパーツを、形や色のバランスを見ながらネックレスとして美しく配置し、糸やワイヤーで一つ一つを通してつなげていきます。こうしてバラバラのパーツは一つのネックレスとして、作品となっていくのです。
現在、みねさんは国内のみならず、ヨーロッパを中心に海外にもその活躍を広げ、オランダのフランソワーズ・ヴァン・デン・ボッシュ財団、オーストラリアのパワーハウスミュージアムにも彼女の作品は収蔵されています。
記憶に新しいところでは上述の東京都現代美術館の「SPACE FOR YOUR FUTURE」に出品し、出品作品はそのまま、美術館コレクションとなりました。そして今年の秋には東京国際フォーラムにて「キッズルーム」をテーマに個展開催予定です。またスワロフスキーやデュポンコーリアン、アッシュペー・フランス、ドコモなどの企業ともコラボレーションし活動を行っています。みねさんは今、最も活躍している日本人ジュエリーアーティストと言えるでしょう。そんな彼女の今後の活躍にも期待が膨らみます。
ジュエリーとは、ただ高価な宝石や価値の高い金属を使う必要はないのです。
希少性や金額的価値がなくても、あなたが大事に思うのであれば、プラスチックであっても、石コロであっても貴重なものであり、それを身に付ければジュエリーとなります。ガンダムが本当に好きな人であれば、いつもモビルスーツを身に付けたいと思うことは自然なことでしょう。
捨てられないような大事なモノ、でも普段使わないようなモノが、あなたの家にもあるかもしれません。みねさんに頼めば、そんなあなたの大事なモノが身に付けることのできるジュエリーとして生まれ変わるかもしれません。
みねさんです。
みねスタイルのきっかけとなったガチャポン作品
代表作「lighter’s」100円ライターをカットした指輪
ガンダム装着!
ザク装着!