とろり、ふわり、たらり
商品番号 | tk006500 |
商品名 | 「バーンブルックのたまご」 テーブルウエアシリーズ |
価格 | EGG DISH (焼): ¥14,080 |
限定数 | - |
サイズ | ※受注制作のため全ておおよそのサイズです |
素材 | ガラス(テーブルウエアシリーズ) |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | テーブルウエアシリーズ1点 一覧表をみる > |
納期 | 3ヶ月程度(受注制作) |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます。 |
バイヤー | ヤナギサワ |
たまごへの興味
まずはこのたまご世界を
無邪気に堪能してほしいなと思ったんです。
あまりにも魅力的でキラキラとした表現に、無性に食べたくなってきたり、本物を割って改めてまじまじと観察したくなったり、実はとても美しいモノだったんだって気づいてみたり。
わたしはこのたまごだらけの世界に
そんなふうに引きずりこまれました。
ぴんと張りつめた殻に、まるっと包まれて。
一見平穏に、けれども決して自立できず。
緊張感のある殻からひとたび弾け出た瞬間
もうこちらの意志とは無関係に、とめどない動きと形状で
あちらに、こちらに、重力に身を任せて
とろり、ふわり、たらりん。
たまごについて思い描くイメージには
いつも「不安定」な要素がつきまとってくるんだな
たまご、たまご、たまご、と呪文のように唱え考えていたら、そんなことにも気付きました。不安定だからこそ、生命に関わるものだからこそ、興味を惹きつける魅力あふれる存在なのかも。
完璧に火を通すまでは油断ならない動きで惑わせられてばかり。
最近は、たまごを割るたびに釘付けの時間が続きます。
それにしても、とろり、ふわり、たらり、な表現が
こんなにも鮮やかに表現されてしまったら。
冷蔵庫で待機しているたまごも立つ瀬がないってもんです。
ガラスのたまご
それにしても、すばらしくおいしそうな目玉焼き!
フォークを入れた瞬間、黄身がとろりと溢れ出てくる期待!
あろうことか、これがガラスのお皿だというのだから
驚きと悔しさと食欲が複雑に入り混じることに。
落ち着きを取り戻して全体を見回してみると
ガラスでできたたまごは、食器とオブジェそれぞれ数種類。
1点1点感動しながら、紹介を進めてみます。
<EGG DISH>
食べ終わっても食べ残しのある不思議なお皿!
写真の通り、2種類のお皿があります。
①焼:火の通り方はお任せの目玉焼き
②生:落としたての生卵
(焼)のほうは見た目上、黄身の火の通り具合に多少の違いがあって、半熟だったり完熟手前だったりの出来上がりは料理人(制作者)にお任せという、まさに目玉焼きらしいスタイル。
(生)はクリアな白身と黄身が楽しめる生卵スタイル。
食欲をそそるのはどっち?とか
お皿に盛り付けたいリアルな食材が映えるのは?
なんて考えてみると、選択のヒントになりそうです。
黄身の部分は本物そっくりに盛り上がっているので、何をどんなふうに盛り付けようか、悩ましくも楽しい時間が訪れるでしょう。
<EGG BOOK STAND>
不安定で非力なたまごが本の倒れを食い止めている姿!
なんともほほえましい光景に、にやけてしまいます。
たまごの大きさや重量から、数冊程度の本を押さえ込んだり、片側を壁にもたれかけさせたりするのがちょうどよさそう。黄身の下に滑り止めを仕込むと、よりパワフルに機能するかもしれません。
壁に当てつけるオブジェとしても十分すてきです。
※2個1セットではなく、1個単位のご紹介です。
<EGG CUP>
底に沈んだ黄身をどう見せるか?
色の濃い飲み物で最後まで秘密にしておくべきか?
透明の液体を入れても黄身が膨張して見えるので、たまごとは気付かれぬままこちらも最後に種明かしとなりそうです。
<EGG WINE GLASS>
ふわり翻ったようなたまごがグラスを支えています。
ほかとはちょっと違う表現を、注ぐものの影響なく楽しめます。
<EGG BOWL>
すでにたまご1個ありき。この問題にどう立ち向かうか?
ボールとしての本格日常使用には若干の支障がありそうだけど、いいじゃないですか!料理の時間をきっと楽しいものにしてくれるはずですから。サラダボールはもちろん、小物入れや、金魚蜂(金魚1匹が限界?)、アイデアがたくさん浮かびます。
<EGG FLOWER VASE>
とろんとした形状が絵本の世界から飛び出してきたかのような。
丸みと厚みを帯びた口が、白身のふちを思わせます。
<EGG FLAT>
<EGG TARERU>
どこに置いてみても唐突さが光るオブジェ!
不自然でない場所はキッチンくらいのもの。
オブジェ(FLAT・TARERU)はいずれも、複数のたまごを一体化させる形での特注オーダーも承れます。
※価格は単体での複数オーダーと同じです
ご希望の方はこちらからご連絡ください > お問い合わせページ
こんなにも愉快なたまごたちは
とある世界からひょっこり飛び出してきたもの。
表現の目的は、本物のたまごに似せることではなく
ご覧の通り食器の機能を優先するものでもなく
サイズや形状を統一することでもありません。
実際に、たまごだらけのテーブルを覗いてみると
形や状態にはひとつひとつ違いが見られて
全体として、たまごらしい流動感と迫力を堪能できます。
そんな作品の世界観の一部をおすそ分けしてもらう感覚で
たまごを割っていつまでも目の前に置いてとろりん、と、
いたずらのようなうれしさを、ただただ楽しんでもらえたら!
バーンブルックのたまご
はじめてこの作品を知ることになった展示風景は
相当なインパクトをもって目に写りました。
それが左の写真。
魅惑のたまごワールド!という大興奮がまずはやってきて、次にたまごに攻めたてられるような困惑の気分が生まれてきて。
恐怖体験とは言わないまでも、ただあっけらかんと「おもしろい」だけではない、そこになにかドキっとするメッセージが込められていて。
ガラスのたまごひとつを見ているときに包まれる
ほんわかした気分とは別ものの感覚。
その後知ることになったのは、作品の大前提には物語があって、そこから生まれたこの世界観なんだということ。
「バーンブルックのたまご」
うちで飼っているアヒルのバーンブルックは、
毎朝1つたまごを産む。
今朝、いつものようにたまごをとりに行くと、
バーンブルックは4つのたまごを産んでいた。
こんなことは初めてだったので、うれしくなった私は
友だちを呼んでパーティーをひらくことにした。
パーティーの準備をしてから、料理をつくろうとたまごを割ると
2つ目のたまごの中にヒナの足が入っているのを見つけた。
私は心臓が飛び出るくらいに驚いた。
たまごが大好きで毎朝食べている。
好物のたまごが、バーンブルックの子供だなんて
考えたことがなかった。
気がつくと、パーティーの準備をしていたテーブルの上には
さっき割ったたまごか、今までに食べてきたたまごなのか
無数のたまごがそれぞれの意志を持って動き出していた。
シンプルな言葉と飾り気なく描かれた絵が、ページをめくるたびに心にストンと入り込んできて、なにか真摯に問いかけられているような気持ちになりました。そうして、物語も展示も全てがつながってさらに納得できる世界。
絵本の形をとった物語から、たまごだらけの写真の世界まで、この作品をつくられたのはえぐちりかさん。
国内外の美術館でインスタレーション作品を発表し、岡本太郎記念現代芸術大賞をはじめいくつもの賞を受賞するなど、独自の世界観をつくられているえぐちさん。お会いしてみると、変な言い方かもしれませんが、思いのほかアートに陶酔しす過ぎていない。そのスタンスが見事に気持ちよく新鮮でした。
企業でアートディレクターを務めながら、お仕事も自身の作品制作もどちらかを傍らにすることなく、どちらも大好きでどちらも真剣勝負。両方に取り組める環境がそれぞれに有意義で、えぐちさんのなかでも心地がいいそうです。
アートディレクターとして、クリエイターやクライアントをはじめたくさんの人々を束ねる広く大きな視点と、アーティストとして自分の表現をとことん追及する一直線な視点と、両方を持ち合わせていること。
そのせいか「バランスの妙」が際立つ知的な人、という印象がとにかく大きい。これって実はすごいことだと思うんです。
「バーンブルックのたまご」
圧倒的な数でこそ表現できる写真のような世界とはいえ、そこからひょっこり飛び出して、わたしたちのいつものテーブルにも並べることができる食器やオブジェは、1点でも品のよいインパクトがあり、ちょこんとあるだけでやけに愛らしい存在です。
注文をいただいてから1点ずつ手作りするので
前述の通り、写真と同じものはつくれません。
たまごが生み出す偶然の形状に出会うような気分で
少々長い待ち時間も楽しんでもらえたらうれしいです。
BLOODY
血で汚れた、血まみれの、血なまぐさい‥
なにせ穏やかじゃないのです。その理由はご覧の通り!
えぐちさんのもうひとつの作品「BLOODY MAT」
ただの赤いラグではないか、と思われるかもしれません。
たしかに。種も仕掛けもなく、正真正銘、純粋にラグ。
でもほら、写真の世界、全然違うモノに見えませんか?
赤い雲形のこのラグに、人が座ったり寝そべってみたり。
かわいらしいとも思えるアイテムが、途端に血みどろの‥
このラグの上で起こりうる人間の行為が、火サスばりの殺人現場!あるいは女性の生理的イメージを連想させる全く別の状況を生み出してしまうのです。
色や形態のもつイメージを最大限利用して
ラグと人が関わったときのまわりの空間をデザインしてしまう。
ラグマットの提案のようでいて、実は空間デザイン。
えぐちワールド、不意に心を射抜いてくるのは、わたしにとっては何よりもその視点でした。近くだから見えるもの、遠くからしか見えないもの。えぐちさんには全てお見通しのような気がしています。
さて、このBLOODY MAT
人に限らず、ペットの寝床に定着してしまった日には?
毎日形を変えておかしな画が確認できたりしそうです。
作品コンセプトにおいて本来重要な部分ではないものの。
この素材、目が詰まって厚みもあり触り心地よく、うたた寝に最適すぎて。どうしてもたくさんの衝撃的シーンを創造してしまいそうです。
もしやそこまでも?えぐちさん?
※BLOODY MATはサイズ変更のご相談を承ります
サイズによって価格が変わりますので
ご希望の方はこちらからご連絡ください > お問い合わせページ