キズの功名
商品番号 | tk007900 |
商品名 | BAN-SO-KO RING / ROUTINE T-shirt |
価格 | BAN-SO-KO RING (17号): 9,900円(税込) |
限定数 | 購入ページでご確認ください |
サイズ | BAN-SO-KO RING : 17号・12号 |
素材 | BAN-SO-KO RING : 銅 (内側は金メッキ) |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | |
納期 | 約1週間 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます。 |
バイヤー | ヤナギサワ |
バンソーコーの抜け殻
ポツポツ水玉の空気穴
ガーゼの丸くやわらかなふくらみ
端と端の薄い重なりにはズレがあって
忠実に見える色味は素材の銅が効いていて
お風呂から出た途端、指からするりとよく抜け落ちてきた抜け殻に、こんな形で出会うことになろうとは!バンソーコーにはここしばらくお世話にならずに済んでいたのに、こんなことをされてしまったら、指にバンソーコーの日々がまた始まってしまいます。
思えば、指輪よりなによりずっと慣れ親しんできたバンソーコーとの付き合いは長く、消費量にも人一倍の自信があります。大量消費とはいわないまでも、誰もが一度といわずくるりと巻いたことがあって、指輪なんて柄にもないぜという人にも、身近な存在だったことがあるはず。視覚的にも指にあることに全く違和感をおぼえないでしょ?
もともとは17号ワンサイズの展開でした。男性だったらどこかしらの指にうまく入りそうな。女性の場合はどの指でもゆるゆるという可能性が高いけど、わたし自身はとにかく欲しいの一心で、落ちないように気をつけて親指に装着中。案外どうにかなっています。
お手入れすれば当然きれいに保てると思います。でも、使っていくうちに色がくすんで汚れたり、そのくたびれ具合をバンソーコーさながら楽しめる感覚は素直に楽しくて。水を含んだときの嫌な感じや、粘着力のおかげでまとわりつくゴミからはストレスフリーのバンソーコー!長時間つけていると肌がふやけたり白くなったりのかわりに、素材として使われている銅は、肌への色付きがときどきあるようで。それを少し和らげるために内側には金メッキが施されています。
一見するところ、そのまま、如実にも、バンソーコー。
キズを守ってくれるくらいだから、少々荒っぽい使い方でもきっと大丈夫!と、勘違い優先でわんぱくに使ってもらいたいです。
使い込んでいくとバンソーコーさながら汚れて味が出てきます。
17号は男性の手にあるとすんなり。リアルバンソーコー?
女性の17号は親指でもゆるい場合が。でも気にしない気にしない!
小さな傷にも!
箱で買ったバンソーコー
いわゆる定番サイズといっしょに、小さな傷にちょうどよい
ミニサイズがセットになっていることが多いかも?
これだ!
サイズ選択の余地があるとうれしい
そんな期待に応えてこのたび完成した12号サイズは
セットになったミニサイズにヒントを得て、こんな形。
なるほど納得、のコンビネーションです。
サイズだけじゃなく幅も狭いから、印象もちょっと違って。
いままで手を出しにくかった女性にも可能性が広がるし
ごつい指輪が苦手な人はもちろんのこと
はめる指によって2サイズの使い分けもできちゃいます。
ふたりのキズを修復したい‥ そんな場面で
茶目っ気あるペアリングの提案も悪くないはず!
ここから先は、あくまで周辺調査の域ですが
男性は小指だけ入るという人が多くて、女性は親指がギリギリ、人差し指で落ちない程度という人が多かったです。
親指以外全部入ってしまう細指の男性がいたのは驚愕の事実。その逆も当然ありうるわけで。
なので、号数は購入前に必ずチェックをお願いします。
たしかに、この組合せでした!
大・小のペアや、小・小のペアも
ありそうでなさそうなモノ
キズがなくたって指を「飾る」価値アリのけっこうかわいいヤツだったんだなあ、と。思いもよらなかったけれど、モノになって初めて気付かされたことはとても大きい。ありそうで、なさそうで、誰もが考えそうで、でもやっぱり目にしたことはなくって。
思いがけぬアイデアを形にしてくれたのは、イラストレーターの古谷萌さん。もともとは、絵を描くのに集中できる部屋を探されていたときに、不動産屋として出会ったのがきっかけでした。
そのときに聞いていたのは、グラフィックアートと写真の2部門が設けられた公募展「ひとつぼ展」で、グランプリ受賞者のみに与えられる個展のチャンスが近付いている、ということ。そっか、個展までの大事な時間、この部屋で絵を描きまくるんだなこの人は、と。
ウワサの個展はとうとう先日開催されたのですが、1年間にわたり描きためられた200点近くの原画が壁一面にびっしり展示され、もえさんの世界をはじめて体感することができました。絵だけで考えても半端じゃない数だというのに、個展に合わせて制作したグッズまで用意され、どれをとってもすこぶる絶妙!そのなかに発見したのがバンソーコーのリングでした。
もえさんのイラストは、まっさらな白地にポップな色や形が冴え渡り、シンプルで明快、かわいくて楽しくて、と一見キャッチーな印象を与えます。でも実は、よくよく覗き込んでみると、アイデアやコンセプトがぎっしり詰め込まれたメッセージ性の濃い絵だったりもするので、そこにはグロテスクでシュールな表現も多く見られます。「よく見ると恐い」と言われることもあって、もえさんいわく、人との距離を否めないなあと感じるときも。
一方で絵を描きながら思いつくアイデアもあって、それらを立体物にしてみた途端、一気に人とコミュニケーションできるものになるのでは?馬鹿馬鹿しくも遊び心をくすぐるリングは、そんな思いから生まれてきたそうです。
バンソーコーのリングにはうれしいつながりもありました!
「身にまとう効果音」でオリジナルリングを紹介させてもらっている
RGBさんが制作を担当しています。
デザイン:古谷萌 × 制作:RGB のダブルネームの実現。
そもそもRGBさんを紹介してくれたのがもえさんでした。
そして、おそろしくキュートな名前から、出会う前のわたしも然り、みな完全にかわいこちゃんを想像してしまうと思うのですが
驚くなかれ彼は男性!!
広告代理店でアートディレクターの仕事をしながら、小さなころから描き続けてきた絵に、いまもこれからもずっとずっと取り組んでいこうと心に決めた人なのです。
絵を見て人を知るというか。クールに見られることも多そうだけれど、きっとすごく熱いものを内に秘めていて、静かに静かに考え続け、いろいろなことに対して心が開けている印象があります。
だからこそ、あくまでも自己反映である絵は、描くとすっきりする分、そうとうに生々しい自分が出てしまって、人に見せるのが恥ずかしいモノでもあるそうです。
個展会場の入口には、こどものころに描いたしわくちゃのザリガニの絵とともに、展示によせたメッセージがありました。
<展示によせて>
五歳のころ、飼っていたザリガニを何度も描いた。
中学のころ、挿絵だらけのノートが何冊にもなった。
高校のころ、らくがきとロゴマークが机を埋め尽くした。
大学のころ、皆と同じようにスケッチブックを持ち歩いた。
会社員、ひとりでこっそり描き続けた。
絵を続けることができてよかった。
個展「ROUTINE」での展示風景。約200点の原画が勢揃い!
ROUTINE
このときの個展のタイトルは「ROUTINE」
もえさんにとって絵を描く行為は、毎日の決まりきった作業でそれ以上の意味はない、まさにルーティン・ワークだといいます。
その日出会った人や出来事、苦しいこと悲しいこと、
楽しいとき悔しいときのありのままの感情。
そんな毎日のことを素直に偽りなく絵に放出して、気持ちが楽になったり、自分自身を冷静に見つめ直すことができたり。
「ROUTINE」という言葉自体は、きまりきった仕事や日課のような惰性を感じる表現で、普段あまり良い意味では使われていません。もえさん自身もどこか機械的に毎日ちょろちょろと描き続けています。
でもそこには、日々何かしらの成長があり
「ROUTINE」といってもいろいろなものに発展しうる行為。
マニアックな部分の筋肉を鍛え続けるような感覚で「描く」を続けている、というもえさんの言葉は、とてつもなく新鮮でした。
そんなただの繰り返しではない日常を
カラフルでいろいろな種類の「ROUTINE」を
ネガティブな響きに対する皮肉も込めつつ選んだテーマを
描いて表現しようとしたのがこの絵柄です。
Tシャツはまさに毎日毎日着る「ROUTINE」的な存在なので、これを毎日毎日着てもらって、楽しく発展性のある日々を送ってもらえたらというメッセージが、ストレートに伝わってきます。
決まりきったことも毎回同じ結果は導き出せないし
決まりきったことを毎日続けることで比較や発見ができる。
決まりきったことに埋め尽くされた日々ですら
考え方ひとつで驚きと楽しさに満ちた時間に変えられるかも!
そんな前向きな気分を繰り返し思い出し、ひとつとして同じことなどない毎日を共に過ごせそうなTシャツには、色とりどりたくさんの「ROUTINE」が描かれています。
写真の通り、大きめの襟ぐりとスマートな形がワンサイズ。どちらかというと女性に適したサイズで、細めで小柄な男性であれば着こなせる人もいそうです。細くても背の高い人はヘソ出しTシャツになってしまう場合があるのでご注意を。パンクにもキュートにも振れる実力派?!ちなみに、柄の切り取られ方は1枚ずつ異なります。
手描きのタッチが感じられる淡い色味のプリントは、洗濯を重ねて少しずつ色あせていくと、古着っぽさも楽しめそうです。
誰もが考えそうでまだ誰も作ってなかったもの。
これからも考えていきたい、と聞きました。
絵はもちろんのことグッズのほうも今後の展開が楽しみです!
「ROUTINE」をテーマに生まれた絵
楽しい日々を共に過ごせそうなたくさんの「RUOTNE」