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静かな狂気

商品番号tk016603
商品名

reconstruction chandelier
リコンストラクションシャンデリア

価格

¥209,000(税込)

限定数

サイズ

W600mm×D600mm×H330mm
4Kg

素材

工業用クリップランプ(24金メッキ)
スチールワイヤー 6m(24金メッキ)
10W電球(12個)

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

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納期

1週間程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。
お使いいただく電球は20W以下のものに限ります。

バイヤーチバ

狂気の連鎖

最近の岡本さんは狂っています。
もちろん、最上級にいい意味で。

この前、アトリエに遊びに行ったときには、完成したばかりの巨大なワイヤーのボールが机の上に置かれていました。

重さ80Kg。

巨大な鉄の毛玉。というか、映画「鉄男」の世界がいきなりゴロリ...と転がり出てきたような、ド迫力の鉄の玉。

正体は、自転車などに使うワイヤー錠。
その数なんと1,000本も使っているというからヤバイ...

次に会ったとき。
岡本さんは鈍く光る角ばった金属の塊を、愛しそうに磨いていました。

猛烈にかっこいいその金属塊は、481本の銅の角管を岡本さんがハンダ付けして作った椅子。その重さ120Kg。

「construction chair」と名づけられた、この狂気の椅子は、以前発表された「composition chair」という作品からの連作です。

その「composition chair」もアルミのワイヤーを編むように、岡本さん自らが6ヶ月もかけて作り上げたという、狂気の賜物。

そして...


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未来的風景の出現

遅くなりましたが、今回紹介するのは、共栄デザインの「reconstruction chandelier」。

そして、上で書いた岡本さんというのは、もちろん共栄デザインのデザイナー岡本光市さんのことです。

もはや説明不要。
一目で完全に心奪われたこの造形。この迫力。

そして、ここまでの迫力ながら暑苦しさを感じないのは、全て同じ部材だけの組み合わせ、という確信犯的にミニマルな構成ゆえ。

説明不要と言い切ったのに、あえて説明しますが...
使われている部材は全て工事現場などで良く見かけるクリップランプです。

既製の照明器具を再構成することで作品が作れないか、と考えていた岡本さんの目にとまったのが、日常的に身の回りで使っているこの工業用クリップランプだったそうです。

匿名的で実用的。意味の付加されていないクリップランプの潔い形と、クリップの連結によってどこまでも構築されていく造形の面白さに触発されて、このreconstruction chandelierは作り上げられました。

まず第一印象で、脳天を直撃するこのかっこ良さ。
クラクラと痺れながらも追いかける視線の先には、まるでSF映画のセットのような未来都市の風景が広がっていて...

視線はさらに奥へとダイブしてしまいます。



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狂気の制御

まずは、解体。
既製のクリップランプを、一度バラバラにするところから、このreconstruction chandelierの制作はスタートします。

バラバラにされた12個のクリップランプは、生まれ変わるために組み上げられ、接合され、溶接されます。

組み上げられたその姿。ロボットのようでもあり、未来都市のようにも見える。まるでSF映画のようなその姿に、作り手の岡本さん自ら触発されて...

そして、この黄金色をまとわせることを決めたのです。

メッキを施されたこの金色。
実物を見たら、まっ先に度肝を抜かれるのは、造形の迫力よりも、むしろこの金色かもしれません。

実はこのメッキ、24金です。

知りませんでした。金メッキが本物の金でコーティングするという行為の呼び名だということを。

金色にすることではなくて、金をまとわせること。それが金メッキの意味なのです。そして24金で生まれ変わったこの工業製品は、もはや元のそれとは完全に別次元の磁場を放つ存在になっています。

これぞ狂気の成せる業。
そして、その狂気を見事にプロダクトに変換してしまったのが岡本さんの底知れぬ凄さです。

冒頭で紹介した3点は、作家 岡本光市としての作品的位置付けにある一点物。共栄デザインの中でも、他のプロダクトとは一線を画す存在として、あらかじめ意図して作られた作品です。

そこで挑み、手に入れた、異次元的なモノ作りの手法を、余すところ無く投じて構築された、量産可能な作品。

きっとこのプロダクトは、そんな位置付けになるのでしょう。

この迫力、楽しんでもらえたら嬉しいです。


共栄デザインの熱いプロダクトの数々を、他にも紹介中。
reconstruction chandelierと合わせて、ぜひ。

> 逆転するデザイン
> 機能の形
> 発明的かも?
> 発明は続く


1000 combination locks

construction chair
composition chair