明かり咲く
商品番号 | tk018103 |
商品名 | 紫陽花 |
価格 | 販売終了 |
限定数 | - |
サイズ | 紫陽花:Φ約340mm×H約190mm |
素材 | 和紙、他 |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | 紫陽花は無料。それ以外はこちらから。 |
納期 | 紫陽花:3ヶ月程度 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます。 |
バイヤー | チバ |
幾重にも
まんまると、満開に。
咲き誇る紫陽花(アジサイ)を模したランプシェード。
明かりを灯すその瞬間、ポッと頬を染めるように、いっせいに花咲くその可憐さは、思わず見入ってしまう美しさです。
そして、灯が入る前の明るみの中でも、色褪せないどころか、より可憐で可愛らしく見えるその姿の中に、迫力さえ感じさせる手仕事の連なりを見い出して、思わず一歩後ずさり。
そう、果てしないこの手業を、想像するだけで気が遠くなって...
無邪気に「かわいい」と言いかけて、思わず一度呑み込みます。
これはどう表現したらいいんでしょう?
でも、やっぱり... かわいいです。
紫陽花
¥324,000(税込)
電球型蛍光灯(100wタイプ以下)を使用
横から見ると豆みたいな形でかわいい
圧倒される、花、花、花
見るだけで心躍ります
こんなパーツも和紙で作られています
連なる手業
伝統的な張子の手法で、まず元になる大きな丸が作られます。
「桑ちり和紙」という素朴な和紙を、薄く何枚も張り重ねて作られる丸型は、元になる型も粘土で手作り。少し歪(いびつ)な丸型です。
そこがまた可愛らしく。
とは言え、薄い和紙をこの厚さまで重ねて、こんな大きな丸型を作るのは、想像するだけで軽く意識が遠のく仕事です。
でも、まだここからが本当の始まり。
丸く作られた大きな張子から、アジサイの花を抜く作業が待っています。
幾重にも連なる花の形は、ひとつひとつ、下書きをしては切り抜き、の繰り返しで、全体像を見せぬまま、少しずつ作られていきます。
そんな、本当に気の遠くなる作業を経て、この大輪の花が生まれるのです。
文字で書くことの、なんと簡単なことか。
この花のひとつひとつを目で追いながら、その手業を想像すると、本当にこの世界に呑み込まれそうな気がします。
そして一見、素朴な和紙の色そのままに見えるこの張子の部分も、目を凝らせば、ほんのりとピンクや緑に色付いて、微かな濃淡で彩られていることに気付くでしょう。
明かりを灯したときだけでなく、明るい中でも、こんな繊細な美しさを楽しめるのです。
そして、さらに内側から和紙を貼り、紫陽花は完成します。
この和紙の重なりも、明かりの濃淡を生み出して、実に味わい深く、幻想的で、いつまでも見入ってしまいそうです。
ほんのり色付いているのが分かるでしょうか?
それにしても圧倒される手業です
明るい中でも、存在感があります
まるでオブジェ
ご希望の色で作ります
紫陽花には、ほんのりと、気付かない程度にあしらわれていた色彩ですが、これはかつて携わっていた加賀友禅のぼかしの技法で色付けられたものです。
そんなぼかしの技術を活かして色付けされた、素朴な形のランプシェードもご紹介。
まず最初にお伝えします。
この「山」のシリーズは、お好みの色になるべく近づけて、色を施してお届けします。だから、決まった色はなく全てが一点もの。
ご注文いただく際には、ご希望の色が分かる紙片などを作家にお送りいただいて、その色に近づけて作ってもらいます。
ちょっと一手間かかりますが、これも大事なコミュニケーション。是非お付き合いいただければと思います。
形は実に素朴で飾り気のないランプシェード。そしてこちらも「桑ちり和紙」を重ねて、張子の技法で作られているので、和紙の表情が残っていてホッとする雰囲気です。
さらに、「山」と同じ形でもうひとつ。
キャンバスランプのシリーズから線画のものを2種類。
(下の方の画像です。)
こちらは、さらに全面的に和紙の色合いを残しながら、ぼかしの手法のように、にじませた線で描かれた絵をあしらった作品です。
縁だけに、しかも内側だけに施された絵付けが、愛らしくて。
なんだかとても気になる存在です。
山
¥24,840(税込)
山はお好みの色をご指定いただいて、近い色に作ります
電球型蛍光灯(60wタイプ以下)を使用
和紙の重なりが模様になっています
ちぎり絵のよう
どんな色で作りましょうか?
真っ直ぐに
すっかり紹介が遅くなりました。
今回のこの素敵なランプシェードを作っているのは、照明作家の村松さちえさんです。
村松さんが、この紫陽花を作ろうと思ったのは、加賀友禅の工房に弟子入りしていた頃のこと。
友禅の生地に光が透けるのを見て、その美しさに照明を作ろうと思い立ち...
と、書くと普通ですが、そもそも東京でデザインの勉強をして、デザイン事務所で働いていた村松さんが、加賀友禅の工房に弟子入りしてしまったのも、加賀友禅のぼかしの技法で作られた着物に出会ったのがきっかけだったそう。
きっかけというか、そう思い立ち、すぐにいくつかの工房に掛け合って、弟子入りさせてくれるところを見つけ、そのまま弟子入りしてしまったというから、なんとも。
そんな加賀友禅のぼかしの技法で、今は照明を作っている村松さんですが、技術を学ぶ貪欲さは、並大抵ではありません。
照明を作りたいと思い立った、弟子入り時代。
この紫陽花のデザインを実現するため、型作りの技術が必要だと思い、仕事の傍ら型を作る職人さんに技術を習いに行き始めます。訪ねた先は、富山で鋳物の原型制作をしている職人さん。
でも、それではうまく行かないと分かると、今度は張子の技法に目をつけます。
そして千葉の張子作家さんに技術を習い、埼玉の桑ちり和紙の作家さんを紹介してもらい...
回り道か、一本道か、それは定かではありませんが、とにかく進む。この貪欲さには、脱帽です。
そんな村松さんの作品は、まだまだ素敵なものが沢山あります。次回またいくつか紹介させてもらう予定なので、お楽しみに。
そして、最後ですが、このランプシェードをお使いいただく上での注意点を。
まず、和紙は最後にコーティングをしていますが、紙ですので使用する電球は蛍光灯タイプの電球か、LEDの電球をお使いください。
くれぐれも白熱球はお使いにならないように、お願いします。
電源の接続は一般的な引掛けシーリングのタイプです。
和紙は表面がコーティングしてあるので、ホコリなどは付着しても、ブラシなどで簡単に落とすことができて良いと村松さんは言っていました。
それでは、村松さんの手仕事と、ホッとする風合いを楽しんでいただければと思います。
キャンバスランプ(線画・お花畑)
¥24,840(税込)
にじませた線画が素朴な味わいです
電球型蛍光灯(60wタイプ以下)を使用
キャンバスランプ(線画・森)
キャップ類も和紙で成型されてます
村松さんのアトリエ
ほがらかで素敵な方です(そして、猫たちも)