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気持ちを新たに

商品番号tk026200
商品名

かみだな むく
かみだな しろ

価格

むく : ¥27,800(税込)
しろ : ¥29,800(税込)

限定数

サイズ

むく外寸 : w118mm×d40mm×h300mm
むく内寸 : w85mm×d13mm×h265mm
しろ外寸 : w120mm×d38mm×h280mm
しろ内寸 : w85mm×d16mm×h265mm

素材

むく : 国産ヒノキ
しろ : 国産ヒノキ、メラミン化粧合板

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

無料

納期

1週間程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。
無垢の素材を活かしているため、木目や色味は1点ごとに異なります。

バイヤーヤナギサワ

救世主、現る

そのモノやコト自体に興味はあるのに、
心から楽しむための形に出会えないもどかしさ。

そのせいで、二の足を踏み続けていたり、
やむなくぴんとこないもので済ませてみたり、
ストレスを感じた経験はありませんか?

以前紹介した祝儀袋は、まさにそうでした。

考えてみれば、このもどかし現象は、
日本らしい文化や風習を重んじようとするとき、
わりとよくぶち当たる問題かもしれません。

今回は神棚です。

その手のストレスを多く感じそうなアイテムとして、
仏壇や神棚は前から少し気になっていました。

いつもの暮らしに違和感なく取り入れられる形と、
たとえ形は違えど、本物と感じられる質の高さと。

わがままなのはよく分かっています。
でも現代の生活や感覚とあまりにかけ離れたものは、
結局、長く続けたり使ったりができなくなるわけで。

探しても探しても見つからないことが多いなか、
まだ探し始める前にあちらからふらりとやってきて、
いつの間にかその気にさせられちゃった今回の出会い。

神様からの思し召しかわかりませんが、
うれしい発見は皆におすそ分けをしなければ!


もどかしさが解消された第一弾 祝儀袋
> 祝うキモチ・祝うカタチ

かみだな むく

無垢のヒノキを使っているので、木目や色味はそれぞれ異なります。

かみだな しろ

裏側の壁掛用フックは「しろ」にだけついています。

引出しのようにスライドさせてお札を納めます。


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心地よい距離感で

神棚と宣言されてもまだ、
はて?という感じの新しすぎる形。

田舎のおばあちゃんちにあるような、
伊勢神宮を象った基本形とはまるで違うけれど、
もちろん同じ役割で考えられた神棚です。

せっかく軽快に始められそうな形とサイズだから、
興味はあったけどチャンスがなかった人も、
デザイン先行で気になり始めた人も、
気持ちを新たに大人の初兆戦を楽しんでもらえたら!

正式なまつり方や作法はゆっくり学んでいくとして、
「神様のおうち」ってことだけ大切に考えられれば、
取扱いの分からなさからは少し解放されますよね。

たぶん一番大事なのは、形式ではなく心持ち。
日々の感謝や祈りを捧げる心構えさえあれば、
日常に、心に、無理なく馴染むスタイルを優先して、
自分なりのルールを見つけてみてもいいと思います。

実際、みんなはどんな風に扱っているんだろう?と
かみだなのある美容室を訪ねてみました。

このデザインを偶然見かけたことで初めて神棚を検討し、
自分のお店を開くときに手に入れられた美容師さんは、
インテリアと同様、全く気負いなくまつられていて。

お仕事柄の影響が大きいから、
西洋かぶれしすぎないことに気を付けているそうで、
自分でデザインし内装を施したお店の中に、
洋のものと神棚が自然に並ぶ風景も
気に入っていると話してくれました。

あまりにも違和感がないせいか、
神棚に気が付くお客さんは100人に1人くらい!
ご自身に神頼み的な感覚は全くないけれど、
榊などは省略して、お水だけを供え、
毎朝交換することが習慣になっているそうです。

自分にとって大切なものが身近にある生活って、
シンプルに気持ちがいいですよね。

人によってそれは、家族やペットであったり、
こだわりの家や車やグッズや機能であったり、
目には見えにくい環境という場合もあると思います。
気持ちが上がったり、ときには慰められたりと、
健やかな暮らしの拠り所になるものたち。

同じように、信仰というほどではなくても、
神棚をまつることで得られる心の平和や
生活のリズムもあるはずで、
それがデザインによって阻まれているとするなら
なんとも悲しくて残念なこと。

その扉をこじ開けてくれるのが
このかみだなだったらうれしいし、
新たな気持ちでスタートを切るきっかけにもなれたらいいなと。

よいことも悪いことも、何かあればすぐ「神さまー!」って
心の中にいつも神様がいた子どもの頃みたいに、
少し遠のいていた神様との距離をまた縮められるよう、
神棚のある暮らしを始めてみたくなってきました。


直置きで不安な場合は付属の専用台を使います。

自分なりの愛着をもって大切におまつりできれば、それが一番。

話を伺った美容室の入口、棚右上の天井際にちらり。

インテリアと変わらぬ雰囲気で違和感なくとけこんでいました!


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神様の宿る場所

制作のきっかけは思いがけぬタイミングで。

kamidana を作っている moconoco は、
福島県いわき市内で結成された
木工業者と材木屋による職人集団。
2010年の結成以来、ずっと考えてきたのは、
自信をもって世に出せる福島発の商品です。

その後、予期せずして起きた2012年の大震災。
moconocoのメンバー自身も生活が一変する中、
家を失くし仮設住宅で暮らす人たちのために、
家族の団らんを取り戻すちゃぶ台を作って配り始めます。

「仮設には神棚を置く場所がない‥」
届け先でそんな声を耳にするようになってから、
改めて考えることが多くなった神棚の意味。

古来から、四季折々の豊かな自然に感謝し、
その中に神の存在を感じまつってきた日本の文化。
自然に対する敬い、畏れ、感謝を忘れないために、
また一日の始まりや終りに感謝をする拠り所として、
今だからこそ神棚の必要性を感じることができたそうです。

震災で経験することになった様々な思いから、
私たちも心から祈り願うことがずいぶんと増えたはずで、
仮設住宅だけでなく、現代の生活事情を考えてみても、
まつりたくてもまつれない人がいるかもしれません。

moconocoの大平さんは言います。
かみだなは震災が謳い文句の商品ではないけれど、
もし震災がなかったら、困った人の生の声が聞けなかったら、
「神棚」には畏れ多くて手が出せなかったと思う、と。

デザインを担当されたmizmiz designの水野さんは、
伊勢神宮にまつるという神棚の基本を尊重しながら、
スペースの問題や見た目のとっつきにくさをクリアできるよう、
お札サイズありきの究極ミニマムを目指しました。

本来三次元で表現する伊勢神宮は、
二次元トレースでもいいんじゃないか?
ミニマムへの挑戦を一気に加速させたこのアイデアによって、
伊勢神宮のモチーフはレーザーで彫りこまれています。

かみだなのこだわりは、「神様のおうち」への思い。

神様は自然物に宿るという言い伝えから、
自然の木に近いよう、木からそのまま取り出したイメージで。
木目を合わせるなどの細かな手作業を経て、
ひとつの木片からひとつの神棚を作り出します。

木材は、特に小物用ともなると、乾燥工程がかなり重要。
高温の機械乾燥は効率もよく簡単な方法ですが、
神様のおうちを耐えられないような暑さにすることは控えて、
時間はかかってもできる限り低温の天然乾燥を優先します。

伊勢神宮のモチーフ中央にある小さな窓は、
神様を閉じ込めてしまわないよう、神様と繋がれるよう、
またご利益が少しずつ出てくるよう願いが込められています。

神棚なので、国産材と国内生産にもこだわります。
無垢のヒノキ材は木目や色味が1点ずつ異なりますが、
清々しい香りと手触りのよさを味わえます。

「むく」は木肌の美しさを楽しめる真っ直ぐなデザイン、
「しろ」はインテリアに合わせやすい軽やかなデザインで、
どちらも直置きか専用台を使って立たせるつくりです。
ちなみに、「しろ」だけは壁掛用フックも付いています。

結婚や新築、開店や開業の節目に、
自分はもちろん親しい方へのお祝いにもいいですし、
良いこと、あるいは悪いことが起こって思い立ったときも、
新しくおまつりするのによきタイミングのようです。

日々の大切な行為が生まれた、とか、
自分と向き合うきっかけになった、など、
お客さんからの声が何よりうれしいという大平さん。

家族の和や秩序が生まれたり、心の内面を支えられたり、
もしかしたら、願いが叶うことより大切な喜びを、
神棚が教えてくれるのかもしれません。


<まつり方>

・住んでいる土地の氏神様が祀られている神社にお参りし、その神社のお札と天照大神のお札(神宮大麻)を受けてきます。そのほかに、自分が信仰崇拝している神社(崇敬神社)があれば、そこでもお札を受けてきます。

・神様は序列を大事にするので、お札の重ね方にも順序があります。手前から神宮大麻、氏神神社のお札、崇敬神社のお札となります。

・お札のサイズは神社によって様々なので、
受けに行く前にかみだなの内寸を確認してください。

・お札の交換は、一年に一度、お正月の前後が多いようです。

・神棚は明るく静かな高い位置、または家族が集まる場所で、南か東に向けて、真上を人が通らない位置が理想的です。真上に2階などある場合は「神棚の上には何もないです」という意味を込め、天井に「雲」か「天」と書いた白い紙を貼ります。

・お供え物をするときは、
中央に米、左に水、右に塩、両脇に榊です。

・お参りは、「二拝二拍手一拝」が基本です。


moconoco 作り手のみなさんと、デザイナーの水野さん(左)

工程の多くは丁寧な手作業で。
中からご利益が少しずつ出るよう小窓を開けています。

神様は序列を大事にするので、重ねる順番にはご注意を。
薄いお札なら5枚納まります。

潔い白のパッケージ。ふたを開けると一気にヒノキの香りが!
付属の「雲」ステッカーは書道家のMaaya Wakasugiさんによるもの。