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小さな小さなマッチ箱

商品番号tk006402
商品名

原澤さんのマッチ箱

価格

¥5,400(税込)より
¥5,400(税込)から¥10,800(税込)の範囲でそれぞれ絵によって価格が異なります。ご希望の場合は下記のサンプル写真ページからご確認いただき番号をご指定の上、ご注文ください。
> サンプル写真ページ

限定数

各1個

サイズ

W55mm×D47mm×H10mm

素材

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

一覧表をみる >

納期

1週間程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。
長い間、それほど管理状態を気にせず保管してきたこともあり、きれいだとは言い難いものもいくつかあります。それぞれ一点ものになるので、写真を見てご判断ください。
本作品は全て水彩色鉛筆で描かれています。水に濡らすと絵がにじんでしまう可能性があるのでご注意ください。

バイヤーmikayama

何の気なしに描かれた「顔」

「いつからそんなにしゃべれるようになったんですか?」
「2,3年前に酒と煙草を覚えてからです。」

抜き身のナイフのような人なんです。子供のまま大人になったような人とでもいうのでしょうか。とてもピュアであり、それゆえにいろいろなものに迷い、もがく。
この絵は何の気もなしにマッチ箱に描かれていったものです。絵で有名になろうとか、売って生計を立てようとか一切思わずに。むしろ最初は暇つぶしのためのものだったようで。そして、そのときに自然と選んだモチーフの大半は顔でした。人か何かは良く分かりませんが、目があり鼻があり口がある顔でした。職業ではなく、もちろんノルマもなく、ただ好きなときに描くだけなので5年かけてコツコツと制作されてきたものです。

いわゆるセレクトショップのバイヤーのように「売れる!」と思ったわけではありません。ギャラリストのような才能発掘という意味でもありません。ただ、たまたまこれを見せられたときに「なんかすげぇ。」と思ったんです。

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普通にマッチ箱です

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表面と側面、裏面。
全部で1枚の絵になっていることが多いです。


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全ては偶然でした

これは全て群馬県にあるたくみの里「マッチ絵の家」で描かれたものです。なぜマッチなのか、マッチ絵とは何か、というのはホームページ見てもらえると分かるのですが、たいした理由があるわけではありません。基本的にたくみの里というのは体験教室が集積した観光スポット(面白い。)で、その中の一つ「マッチ絵の家」は観光客にマッチ絵を体験してもらう施設でした。
ただ、特筆すべきはここにはカフェが併設されていて、しかも本当においしいコーヒーを出しているので、観光スポットなのに地元の人が多く集まってきます。これを描いた原澤さんもそのクチでした。うまいコーヒーに惹かれて通っていたら、傍でマッチ絵の体験教室をやっているので、じゃあ描いてみようと。もともと絵を描くのが好きだったこともあって、コーヒーを飲みに来る度に描いていたようです。
そこに「密買東京」で扱わせてもらっている鉄の作家の成田さん(元々は絵画をやっていました。)も通っていて、これは面白いから売れるよ!ということで僕たちを紹介してくれたというわけです。

> マッチ絵の家
> 成田さんの鉄のお椀


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表と裏(¥10,500)

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上下つながってます(¥10,500)

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これも(¥10,500)


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気持ちの襞

そんな経緯で描かれてきた顔の数々。単純に面白いです。こんなことを言うと原澤さん自体は否定するかもしれませんが、その時々にどんな気持ちで小さなマッチ箱に向かったのか、見えてくる気がするんです。本当にハッピーなときもあれば、悲しそうなときもある。でも、ピュアだからこそすごくそのときの気持ちが表れる。人のこういう細かい気持ちの襞を買うことができるって、なんか贅沢な気になるのは僕だけではないはずで。
そういえば、原澤さんにこれを売りたい、という話をしたときにすごく不信がられました。まあ「密買東京」という名前もあるので、たいがいの人にはいつも怪しがられるのですが、原澤さんと違ってみなさんは売ることには慣れているので、コンセプトをしっかり説明すれば意外と承諾していただけるのです。が、原澤さんはそもそも売るつもりで作ったものではないということで、それはそれは怪しんでくださいまして(笑)。多分、うまい話で騙そうとする詐欺師のようなイメージだったようです。最終的には値段をつけることになったのですが、最初は買ってくれる人が大切にしているものとの物々交換がいいとか、自分が欲しいものを買ってほしいとか、まあ無茶苦茶なことを言っていたんです。自画自賛ですが、よくここまで辿りつけたもんです。
ただ、これは先に出てきた成田さんや、カフェのマスターが「お前は才能あるから絶対にやった方がいいよ。」と後押ししてくれたこともあったようで。本当に感謝しています。


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絵は首のところでつながってます(¥8,400)

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側面がないとうまくつながらないですが(¥8,400)

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完全に表面、裏面独立しているものもあります(¥7,350)


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でっかいでっかい夢の話

さてさて、小さな2度楽しめる絵(表面と裏面)として買っていただくか、本当にマッチ箱として買っていただくかは人それぞれですが。とはいえ、これはマッチ箱。使い捨てというのもばかげているので、もしマッチ箱の脇の部分が磨耗して火がつかなくなってきたら、下記のB5判のマッチストライカーというのを購入していただければと思います。
裏面はシールになっているので好みの大きさでカットしてもらい、脇の部分に貼っていただければマッチとして復活します。(ただ、ざらざらした部分がしっかりと磨耗してからでないとシールが貼りつかないのでご注意ください。)
僕は喫煙者なのですが普通のライターに飽きた人にはいいかも、と思います。マッチで火を点けた煙草はうまいですしね。

> マッチストライカー

最後に。
前回お会いしたときに、原澤さんに夢みたいなものあるんですか?と聞いてみました。こんなキャラクターの人なので、むしろ淡々と自分のペースで絵を描いてられることがいいのかな、って思ったんです。
そしたら、自分の絵を見て、描くことって楽しいな、芸術って決して遠いものじゃないな、というのが伝わればいいと言うんです。なんか壮大です。普通にでかいモノを背負っている。そんな夢がこんなに小さなマッチ箱につまっているかと思うとワクワクしてきて。失礼ながら大爆笑して。皮肉とか何もなしに、すげー有名になってほしい人だな、と思いました。多分、原澤さんはこれを全面的に嫌がるんですけどね。でも、たくさんの人の手に渡っていろいろな感情が伝わると、本当にいいですね。


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これは多分ハッピーなとき(¥5,250)

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同じ人が書いたとは思えない(¥5,250)

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5年間でいろいろ変わるな、と思います(¥5,250)