機能の形

機能の可能性

生まれるもの、生まれるもの、ひらめきの連続！

共栄デザインのデザイナー
岡本さんが見せてくれるプロダクトの世界は
いつでも、「発明」という言葉がぴったりきます。

今回は珍しく、小さくて多種にわたる商品。
そのどこに何が隠されているのか
興味を持たずにはいられませんでした。

答えはアクセサリーだったわけですが
それにしても、最大限ありのままを尊重して
軽やかに壁を越えていく感じが、スカッとします。

手始めに、誰にとっても身近な存在のクリップ。
紙を挟むことから離れ、新たな標的となったのは耳！

ちょっとした違和感が愉快な耳のクリップは
ご覧の通り、耳たぶを挟み込むべく立体的な形状に。

ゆらゆらとしなやかに揺れる様子に
なるほどとうなづいてしまったのは
繊細なバネでつくられたピアス、耳のバネ。

想像するものより、かなり細い線材でできているので
そのゆらめき具合は絶妙です。

長いほうは、女性的なゆらめき具合がとても魅力的
短いほうは、揺れが少なくシャープな装いに
色や長さをミックスして使うのも面白そうです。

円形の挟む指輪。見慣れない形だけれど、これも実はバネ。
バネというだけあって、指に合わせて広がったり閉じたり
でも適正なサイズを考えると、女性用になるでしょう。
すごく線が細いので、重ね付けがおすすめです。

全ては、機能を純粋に見つめ直す視点
機能を活かして、次の新しい機能に！

岡本さんのひらめきがなければ
バネやクリップを身にまとうことになろうとは
想像できなかったな、と思うのです。

光を当てる

はじまりは、工場での出会い。

気になる形状の、様々なバネを目にしたのは
主にエアコンなどの機械部品を製造している
スプリング工場だったそうです。

どこに使われている部品なのかも知らないまま
初めて見る新鮮な形を、これは何かに‥と
アクセサリーありきのスタートじゃなかったみたいで。

機能の形と題した、ブローチのシリーズは
工場で発見した魅力的なバネをそのまま使い
留め具の部分だけを、ほんの少し変形させたもの。

つまり、最後までその正体を知らない状態で
アツいバネを、ただアツいバネとして
身に付けようという魂胆です！

これらのバネが何かを知るプロが見たら
ちょっとびっくりしてしまうかもしれません。

ステンレスでできた全てのアクセサリーを
金色は、24金のメッキで
銀色は、プラチナのメッキで
黒色は、ニッケルのメッキで
赤色だけは、なんと岡本さん自らの手作業で
ウレタンのコーティングをしています。

線の細い、日常とかけ離れた形は
パリッとした白いシャツの胸に
バッグやポーチのアクセントに
控えめだけど、個性的に輝いてくれそうです。

思わぬものに光を当てる、その続きは
一体どんなものが待っているのか？
早くも次の発明に、期待が高まります。

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