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素材は100%ピュアガムテープ

商品番号tk002404
商品名

TAPE WALLET

価格

¥6,090(税込)

限定数

販売終了

サイズ

W220mm×H100mm(開いた際)

素材

本当にガムテープのみ

支払方法

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送料

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納期

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。

バイヤーヤマダユウ

PoeMくんの財布

今年2007年の4月に福岡で毎年開催されるデザインイベント「DESIGNING展」に出展するため現地を訪れた際、僕が展示を行ったお店の上の階にある「ANTI SYSTEM PRODUCTS」さん(旧love galleryさん) で出会ったのがこのPoeMくんのお財布です。

初めて見た際から「ぬぬぬ、まだ見ぬ強豪、福岡より現る!」とすっかり感心しきり。中身に芯材なども全く使っておらず、全ての部分がガムテープのみで作られています。機能も通常の財布と全く同様のスペックを持ったスグレモノ。お札入れや小銭入れ、そしてカード類を収納するポケットも3つ装備されています。

ちなみに、このピュア100%ガムテープのお財布には、PoeMくんが材料として使ったガムテープの残りのロールもセットとしてついてきます。それにより使用に伴う破損修理及び、補強、そしてカスタムが可能となるのです。色は全12色展開なのですが、今回は取り急ぎホワイト、ライトブルー、ピンク、レモンイエロー、シルバーの5色展開とします。

僕も思わず聞いてしまったのですが、「夏はベタつくんじゃない?」とか負け惜しみのようにケチをつけてくる方もいるそうなのですが、全く問題はありません。実際に僕の財布は既に暑い夏を経験させていますので、実証済みです。

普段は某アパレルのショップで働いているPoeMくん。何と一つの財布を製作する所用時間は約5時間(!)とのこと。時給を考えると、はっきり言ってお値打ち価格です...。

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目にも鮮やかで爽やかなレモンイエロー。デープの残りも付いてきます。

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眩しい色合いのピンクとライトブルー、ピンクはPoeMくんオリジナルカスタムモデル。

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全色並べてみました。


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冷泉荘 & ANTI SYSTEM PRODUCTS店主

さて、余談になってしまうのですが、このPoeMくんの財布と出会った、福岡の中洲川端駅から徒歩5分程にある、「冷泉荘」と、その中にある「ANTI SYSTEM PRODUCTS」さんも、非常に興味深い施設及びショップ/ギャラリーなのでご紹介しましょう。

冷泉荘はトラベラーズプロジェクトによって2006年4月29日に生まれた、築50年のもともと古いアパートに、約20組の様々な部屋が集まる2009年3月31日までの期間限定の建物です。

そこにはアート、デザイン、アパレル、フード、リラクゼーションなどなどのショップやギャラリー、事務所などが入居しており、日々お互いに切磋琢磨しながらも、大変ゆったりした時間の流れる、刺激的ながらもリラックスできる素敵な場所です。

その冷泉荘内にある「ANTI SYSTEM PRODUCTS」は、店主である破壊作家VELO さんの作品を始め、様々なアーティストの作品が並んでおりますが、店内や付属のギャラリースペースでは、定期的にアーティスト達のディレクションにより、破壊的なワークショップや展示も定期的に企画/開催されています。

破壊店主、いや破壊作家のVELOさんも相当なもので、現代社会におけるシステム化されたモノ・コトを破壊し再構築することをコンセプトに、物作りだけでなく、自身の職業でもある学校での講義や交通手段、日々の生活など全てにおいてアンチシステムな生き方をしているそう。また、スケボー冒険家としてのプッシュ長距離記録は福岡-鹿児島間走破の記録を持つスケボー歴20年のおやじスケーターでもあります。

彼は、学校でスケボーの授業まで作り、スケートボードのもつ芸術性を教育に取り入れることで、学生達の自由な発想力を養うことにも力を注ぎ、このガムテープ財布のPoeMくんは、その全盛期の中で育った教え子のうちの一人とのことです。(そして、現在スケートパークは閉鎖しその授業は無くなったらしい…。)


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冷泉荘外観。いい感じの建物です。

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ANTI SYSTEM PRODUCTSさん内観。所狭しと様々な作家作品が。

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PoeMくんDESIGNING展の展示風景。若干意味不明。


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PoeMくんのエコ

そんな強者のVELOさんという先生を持った、PoeMくんもまた相当なものです。事実、DESIGNING展の展示も、正直、夜を徹して二人で設営したとはとても思えない、シュール過ぎてよく意味が分からないものでした…。

そこで話をした際に、彼はこのTAPE WALLETに「エコ」というテーマを強調していました。一見、この財布とエコとの結びつきを感じることはできないかもしれません。しかし、この財布を使用することで、よりエコを感じる事ができると彼は主張します。

彼は言います。例えば、この財布を持って街へ出かけ、何か買い物をする際、財布を取り出した時に思うはずです。「これは買わなければいけないものなのだろうか?作ったり、他の物で代用出来たりはしないだろうか?」と。そして、そのきっかけ作りに最適な形として、彼は財布という形状を選んだのです。

この辺りまでは「なるほど!」と非常に納得の行く素晴らしいコンセプトだと思ったのですが、そこからちょっと首を傾げる点もある、過激な方向に話が進んでいくのです…。ただ一方の視点としては頷ける点もあり面白いので、なるべく修正せずに紹介します。

「現在世の中ではエコだ何だと盛んに言われておりますが、その中で、本当にエコなものがいくつあるでしょう?例えば電化製品などでは、最初に省エネだと言われる価格の高い製品が発売され、そして安い製品が次々と発売され、当初は高額な製品も段々と安価になっていきます。結局、廃棄するにしろリサイクルするにしろ、大量のエネルギーが必要な訳で、エコというのが売り文句になっているだけだと思うのです。こんな大量消費がエコだとは思えません。結局はいくら機能などがエコになろうとそれはエコではないのです。一人一人がエコについて考える、エコな考えを持つ、それが重要だと思います。一人一人が何かを作り、限られたモノで代用していくその考えが大事だと考えているのです。」

僕は、彼の一方的な見地からの過激な批判精神も、モノの作り手的な視点での「エコ」の喚起というコンセプトも、まだ若い彼の視点から生まれた同じ「ピュア」さの発露として、どちらも引っ括めて愛すべきものとして捉えました。そんなPoeMくんの若さや、過激さ、そしてピュアで熱い気持ちが、これほど刺激的でユニークなプロダクトを産み出したと言えるからです。

今後のPoeMくん、そしてVELOさんの活動には大いに期待したいところです。

ANTI SYSTEM PRODUCTSのオフィシャルサイトはこちら
> ANTI SYSTEM PRODUCTS

冷泉荘のオフィシャルサイトはこちら
> 冷泉荘

DESIGNING展のオフィシャルサイトはこちら
> DESIGNING展


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エコを喚起するプロダクト、「TAPE WALLET」。

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こんな風にお札やカードも十分収納できます。

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左がVELO先生。右がPoeMくん。