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VOYAGE

商品番号tk004602
商品名

voyage

価格

¥15,120(税込)

限定数

-

サイズ

蓋碗:φ約80mm×H約120mm
茶杯:φ約60mm×H約50mm

素材

茶器:磁器
内袋:麻
外袋:ヌメ革

支払方法

先払い
銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

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納期

3か月程度

備考

この商品は商品ごとにサイズが若干異なります
(上記サイズからWDH共に上下10mm程度)
この商品は返品不可とさせていただきます
写真の色は実物と異なる場合があります

バイヤーmikayama

道具に込められるメッセージ

道具って、それぞれに何らかのメッセージを発していると思います。本当にどんな道具でも。
例えば、使い方のこと。
自分はこう使ってね。とか、こういうシチュエーションで使ってね。とか。

しかし、なぜそんなメッセージを孕むのか?
これが作家さん、もしくはデザイナーの意図だと思うんですよね。その方が何を思って、どういう過程で、その道具を創造していったのか。によって、意識しているしていないに関わらず、メッセージを道具が持ってしまう。多分、制作される過程で人間が介在してしまった時点で避けられないものだと思います。

そんな「メッセージ」というもの。
イイホシさんは巧みに利用します。と言ってしまうと「ビフォアアフター」みたいでアレですが。でも、「道具を通じてメッセージを伝える」という意味でこれほど言葉巧みな方もそうはいないと思うのです。

ま、イイホシさんの場合は妄想癖の産物なんですけど。
そして、そんなに大っぴらにいうと怒られてしまいそうなのですが・・・。

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なんかしあわせです

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全ての道具はこんなヌメ革の袋に入っています

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開けてみると・・・

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中から麻の内袋に入った茶器がでてきました


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「よい旅を」

今回ご紹介する道具は、少し背の高い蓋碗、茶杯2つ、それを持ち運ぶための専用の皮袋(洗えるように布の内袋付)。という中国茶を外で楽しむための3点セット。
作者のイイホシさんがつけた名前は「voyage」。

ポットをご紹介する際にも少し話しましたが、イイホシさんは作品を作るにあたりまず使っている状況を想像する(妄想する)ところからスタートするタイプの作家さんです。
> YUMIKO IIHOSHI PORCELAINのポット

もちろんいろいろな作家さんが使っている状況を想像すると思いますが、普通はその景色の中で道具が存在感を出すためにはどうするか考えることが多い気がします。
違和感を意図するというか。キズを残すというか。メッセージを持たせようとするんです。

だけど、イイホシさんは全く違います。
なるべく溶け込ませる。それが無くてはその景色が構成されないんだけど目立たない。景色を込めるというか。何か工業製品のような、デザインができる限り省かれた目立たないものを指向している気がします。
冒頭に「道具を通じてメッセージを伝える」と書きましたが、正確には、イメージを伝えるんですよね。道具を通じて景色を見せる。妄想をかたちにしてしまうんです。これすごいことですよ。本当に。

あっ。そうそう。
中国茶器なのですが、だから中国茶しか飲めない、という代物ではありません。外でお茶を飲むにあたり、茶漉しがあるようなポットは使いづらいから、ということで蓋碗を使ってあります。なので、日本茶でも、紅茶でも。あまり茶葉の小さいものでなければ使えます。そう言われるとかたち自体も無国籍のような気がしてきますし。名前は「voyage」ですし。


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さてこの茶器・・・

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蓋を開けると茶杯がでてきます

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広げるとこんな感じ

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試しにお茶を入れてみました


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イイホシさんはどんな景色を想像したの?

実は、この文章を書くときすごく苦労しました。
本当は、自分がこの器を見て、触ってどんな景色を想像したのか、書きたかったんですね。というか、それしか思いつかない。なんともイイホシさんの創るものってイメージがどんどんふくらんでしまう傾向があって・・・。イイホシさんの罠ですよ。

で、そんな内容を書いていたのですが、はたと気付くんですよ。
これって万人共通にこの景色を思い浮かべるものなの、って。

そこで、そもそもなんでイイホシさんの創るものを説明しようとすると、こんな状況になってしまうんだろう。というのを自分なりに考えてみたわけです。

でもね。最後に。
僕がこの道具を通じて想像した景色を。

「暖かい日向。多分、芝生の公園。」
もしくは、「月明かりの明るい満月の夜。日本酒を飲みながら。もちつく兎を眺めながら。」

いや、なんかね。こういうところを共有したかったりもするんですよ。勝手な話なんですけどね。

はてさて正解は。なんなんでしょうね。イイホシさん。


イイホシさんの他の商品はこちら。
> じんわり夢中
> おもちゃのコップ
> 手づくりと大量生産品の間


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注いでみます

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注ぎ口がきつねみたい

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ごちそうさまでした。