外壁を携えて
商品番号 | tk009200 |
商品名 | C-01 (名刺入れ) |
価格 | 名刺入れ: ¥3,850(税込) |
限定数 | 購入ページでご確認ください |
サイズ | 名刺入れ: W120mm×H65mm(二つ折り時) |
素材 | レザー(牛革) |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | 385円(ネコポスでポストへお届けの場合) |
納期 | 2週間程度 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます。 |
バイヤー | ヤナギサワ |
ポケットに壁?
荒々しく塗り上げられた建物の外壁を
小さく切り取って、折りたたんで、縫い上げて。
そんなストーリーが思い浮かぶこの名刺入れ。
ポケットに壁を忍ばせている感覚もなんだか愉快だし、自己紹介のそのときに、ちょっとだけ目を引きそうな感じもして。
あくまで定番の形をとりつつ、まずはテクスチャーに魅了され、さらにその後の使用感を楽しませてもらえというオマケも。
建物の外壁だったら長い時間をかけてようやく気付くような、汚れ、くたびれ、割れ、剥がれ、なじみ、といった経年変化。毎日触れるモノに転化させたことで、こいつが手に取るようにぐいぐいと感じられる。
仕上がりの雰囲気は一点ずつほんとうにさまざま。
塗り重ねの濃淡の差を強く感じられるモノもあれば
塗料のたまりやしたたりで隆起に富んだモノもあり
ヘラの動きがありありと感じられるモノも。
そのため、塗料の色こそ同じとはいえ、紹介している写真とは全く違う仕上がりで届くはずなので、あまり参考にしすぎずに!
(色だけでいうと購入フォームの写真が実物に近いです)
ホワイトから、使って使って自力グレーの道も夢ではなかったり、なにしろすぐに変化を見せ始めるので、「最初の状態は重要ではない」というのも、これまた事実。
ただ、計算されつくしているのか、偶然の賜物か
うれしいことにその塗られっぷりは、いい感じにいい加減?
いやいや、ざっくりとした粗さがすこぶる快適で、たった1つ、同じものなどない作品として仕上がってくるんです。
同じ仕様の愛用バッグはご覧の通り、ここ半年で築10年くらいの建物の味わいが出てきているような。外壁のように雨風の影響はなくとも、触れたり置いたり接触の多い日々は、扱い方も含めてどんどん自分色が表れてくる。ここから先は、少しスピードを緩めて成長していきそうな気がしてるんですけどね。
使い方が汚いのかもな‥わたし。
一体化の予感
外壁に使われる塗料を、あろうことかそのまま革に塗り上げた、カガリさんのWALLシリーズ。
バッグのほうはすでにご紹介しています。
一般的な革のイメージから逸脱した独特の仕上がりは、そこらじゅうで見かけるわけもなく、実際に手にとってみないと伝わりにくい。
だとすると、新たに生まれたこの名刺入れからのスタートは、確信をもってバッグにチャレンジするための、いいステップです。
名刺入れと合わせて、ほかにも新作小物の展開があります。
文庫本サイズのブックカバーは、面積もぐっと広がるので、よりダイナミックな塗りの表情を楽しめそう。
手が触れている時間も長い
あと、触れる場所もけっこう決まってくる
自分の足跡(手跡?)が否応なく記録されていく!
忘れがちですが素材はもちろん革なので、見た目の重厚感もあり、手に馴染んでいく感じの成長も同時に味わえます。
持っていてうれしくなるモノがほんとうに少ないブックカバー界で、ファッションと同じようにこだわりを感じられるありがたき存在。
くたくたになって、外壁から革のイメージに近づいてきて、適度に黄ばんできたころの、古本との相性にも興味津々。時間を重ねた昔ながらの書斎に、歴史ある書物がしっくりとはまるような感じで。ゆくゆくはソフトカバーのごとく、本と一体化してしまうのでは?そんな気配すら感じています。
マイナスをプラスに
名刺ももたない。本も読まない。
そんな人でもきっと使うものがあります。
締めくくりは財布!
これこそ肌身離さず持ち歩くモノの代表格。
モチーフは封筒です。
白から連想されるイメージと、実用的な意味でサイズ感もぴったり。うまい組合せを見つけたものです。
手紙を開封するように、スナップをパチパチパチンと外してみると、中には6口のカードポケットと、お札をたっぷり入れられる封筒的空間が広がります。
ミニ封筒のほうは、小銭入れ。長財布の中にすっぽり納まるサイズです。お札を半分に折って収納すれば、これ1つでも財布になりえます。カードや名刺を入れるもよし、小物入れとして携帯するもよし、使い方はご自由に。
ただ真っ白な平面は、のっぺりと味気なく終わりそうなものですが、塗りのテクスチャーはもちろん、縫い糸の浮き上がるライン・革の閉じ合わせの段差・封にあたる箇所の立体的なつくりが、全体をピリリと引き締めています。
ジーパンの後ろポッケからはみ出る白い封筒。年季も加わると、かなり絵になるような。デニムの変化を楽しめるタイプの人は、この財布の変化するさまもきっと好きなはずです。
さて、いい感じにいい加減?などと、どこかで言ってしまいましたが、ときどき湧き出てくるカガリさんの遊び心から、思いがけぬ場所にわざと汚れらしき加工が施されてくる場合もあります。ここはご愛嬌。
ホワイトは特に、あるものはただ白く、あるものはグレーの色を軽く入れてみたり、サビを定着させてみるやら、一部をわざと剥がして補修したり‥などなど、1点1点違う仕上がりを意識して作っているそうです。
そんなこともあって「汚れがついていました!」と返品を希望されるタイプの方には、あまり向いていない商品であることだけはお伝えしておきます。「それ、カガリさんの作為なんです‥」という仕上がりを、ところどころ発見してしまう機会も多いので、身を委ねる感じでぜひ。
汚れというマイナス要素を、楽しみにもっていくってスゴイこと。
どうせすぐ自分色に染まっちゃうし、どんと来いで変化を楽しんでみようって感覚を、モノをもって教育されちゃいました。
きれいに、なんて最初は少しだけ思ってたけど
すぐに何も気にならなくなっちゃうから不思議です。
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