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壁の入り口

商品番号tk011203
商品名

壁の本

価格

¥1,728(税込)

限定数

サイズ

四六判(128mm×188mm) 112ページ

素材
支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

164円(メール便でポストへお届けの場合)
宅急便の場合はこちら >

納期

1週間程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。
オリジナルのポストカード(2枚)付き。

バイヤーチバ

思いがけず...

そう、本当に思いがけず。

というと、ちょっと失礼かもしれないけれど
手に取ってみると、しみじみと良い本だなぁ
って思える本に仕上がっていたのです。

杉浦貴美子さんの「壁の本」。

ボクのように、元々壁が大好きで、
面白い模様やら汚れやら傷やら見つけては
写真撮ったり、ちょっと眺めたり
そんな偏執的な人間には、もう
すごく楽しみだった、この本の誕生。

でも、意外なことに。

できあがったこの本は、むしろ普通の人に
壁になんて、目も向けたことのない普通の人に
手に取って欲しい一冊に仕上がっています。

著者の杉浦さんは、密買東京でバイヤーとしても
活動してくれている人。

でも、だからってわけではなく
きっと皆さんに楽しんでもらえるはずだから
きっと何度も開きたくなる本だと思うから
紹介しなきゃと思いました。

そして、密買東京で買ってくださった方には特別に
杉浦さんの「壁」ポストカードをお付けします。

こちらもどうぞお楽しみに。

海岸通1 2008_02

北仲 2008_08

駒込 2009_01

月島 2008_03


dot_line.gif

その名の通り

「壁の本」です。

奥行きの無い、平らな世界。

真正面から壁に向き合い、収められた写真の数々。

触れるほどの近さから、ちょっと離れた写真まで
壁との距離は様々ですが、壁との角度はいつも同じ
キッチリ直角の90度。

そんな風に静かに撮られた写真が、96ページに渡って
この写真集に収められています。

なのに。

ストイックなまでに静的に撮られているのに、
壁という地味な被写体なのに...

ページをめくるたび、ハッとさせられる大胆な色合いや
精緻に描きこまれたような細かい模様
引き込まれるような濃淡の世界に、驚かされてしまいます。

それは、まるで有名な抽象画のようでもあり
研ぎ澄まされたデザインワークのようでもあり
あるいは高尚な水墨画のようにも見えて。

でもやっぱり良く良く見ると
あー、どこにでもある壁なんだな
って、帰ってこられるポイントがどこかに見つかって
また身近な壁に戻るのです。

目は勝手に、絵のような世界を漂い、愉しみながら
頭では近所のアパートの壁を思い出してたりして...

ページを行ったり来たり、つい何度も眺めてしまうのは
それが理由なのかもしれませんね。


秋葉原 2008_02

池袋 2007_10

小町 2008_08

田園調布 2007_02


dot_line.gif

壁の世界と、壁の時間

どのページをめくっても、きっと新鮮な気持ちで
絵を見るように楽しめる、この本。

しかし、それには理由があります。

ここに収められている以外にも
膨大な数の壁を撮ってきた杉浦さん。

その中でも、一目見て楽しみやすく
目を引く写真を選りすぐって、この写真集に収めたと
杉浦さんは言っていました。

いわば、「壁の入門書」として
この本は作られているのです。

壁という、地味な被写体。
地面と比べても、断然地味だから...
と語る、杉浦さん。

あ...地面と比べちゃいますか?

でも言われてみれば、地面のように荒々しく
靴やタイヤで削られ、雨や日差しの影響を
ダイレクトに受けて劣化するのと違って
壁に訪れる変化の時間は、ゆっくりと流れます。

日に数回こすれる跡が、何年もかけて堆積し
あるいは塗料が季節の変化や雨でひび割れ
コケやツタがゆっくりゆっくり侵食し、また枯れる。

そうやって何年もかけて、熟成されるように
壁のテクスチャは作られていくのです。

だから、より奥が深い壁の世界。

いつも何気なく見ている壁も、良く見れば...

この本を見てから、近所を一周するだけで
気付いてなかった世界に引き込まれてしまうかも。

異世界の入口は、至るところに口を開けています。


今池 2009_05

黄浦 2007_07

上落合 2008_11

原宿 2009_05


dot_line.gif

まるで...

この本の著者、杉浦貴美子さん。

彼女との出会いは、団地の小林さんに紹介されたのが
きっかけだったかな。

今から考えると、表参道の「おしゃれ」な「カフェ」で
3人で会ったなんて、場違いで笑っちゃいますが...

どんな人かと言われれば、想像通り?
やっぱりちょっと不思議な人。

とても控え目で、大人しい感じなのに
興味のある世界には、迷い無くどんどん入っていく。

そのギャップはなんだかすがすがしくもあり
やっぱ良く考えると、変な人でもあり...

でも、いわゆるマニアックな世界に住んでいる人とは
またちょっと違うイメージで...

知り合いにもマニアックな人たちは、結構います。

でも、そういう人たちは、往々にして
深海に住み着いている。

海面に上がってくることは、あまりない人たち。

その点、杉浦さんは例えるなら、海女さんのような。
もちろん容姿の話ではなく。

息一つ、素潜りで深く深く一直線に潜って
不思議な深海の生物がいる深さまで行ってしまう。

でもやっぱり、ちゃんと水面に上がってくるから
波打ち際で遊ぶボクらとも、仲良くできるのです。

この人の存在は、きっととても貴重なんだろうな
って良く思います。

これからも、バイヤーとして登場してくれると思うので
皆さんどうぞご期待を。

個人的には、「壁の本」の続編を
もっとマニアックなバージョンを
ちょっと期待しています。


ページのデザインはシンプルに
仙川 2006_11/有楽町 2007_06/高田馬場 2007_08

代官山 2008_06/浜松町 2008_08

池尻1 2008_05/池尻2 2008_05

密買東京でご購入いただくと、ポストカードが2枚付いてきます!