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気になる絵の皿

商品番号tk001203
商品名

気になる絵の皿

価格

チーズボード
 消防車:¥18,360
 配電盤:¥16,200
 電柱:¥16,200
※全て税込金額

限定数

各1点ずつ

サイズ

Φ約240mm×H約20mm

素材

磁器

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

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納期

1週間程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。
カッティングボードとしての使用はお薦めしません。また木の部分と磁器の部分の取り外し、水洗いはできません。

バイヤーチバ

「返事が来ません...」

瀬戸にある、熊本さんのアトリエを訪ねたのは、もうすぐ日も暮れるかという頃。


ちょうどアトリエ移転の作業を終えた、その日の夕方、4人で押しかけてしまったボクら。生せんべい(不思議だけどおいしかったです。)と、お茶で、おもてなししてくれる熊本さん。
しかし、その表情には明らかな警戒感と不安さが...
「いかん!早く打ち解けなくては...」焦るボクら。

熊本さんの作品を初めて見たのは、とあるクラフトフェアでのこと。そこで見たこの作品に一目惚れしてしまった訳ですが、結局当日は話もできず、手元に残ったのは名刺が1枚。(これがまた素敵なのですが。)

しかし、その名刺に書かれていたのは、ケータイのアドレスのみ。どこにいるかも分からないまま、メールでコンタクトを取ってみたものの、「返事が来ません...」。

どうやら熊本さんは、あまりにも不審なそのメールに怯えて、友達に相談したりしていたそうです。そりゃそうです。いきなり「密買東京」から、アトリエに行きたい!って言われても... 良くOKしてくれたなぁっていう感じです。

あ、いきなり話が脱線しましたが。

チーズボード「消防車」
このシリーズは描く面が平らなので、曲面の器より描きやすく、かなりの密度で描き込みがされています。

チーズボード「配電盤」
ひっそりと裏方的に存在するモノたちに視線を注ぐ熊本さん。

チーズボード「電柱」
電柱と電線も、おなじみのモチーフです。

チーズボードとは、切ったチーズを盛り付けてテーブルに出すための器なのだとか。ちなみにカッティングボードとしての使用は推奨しないそうです。そして木の部分があるため、水洗いできないのでご注意ください。


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不器用なモノたち

しかし、驚いたのはボクらの方でもあるのです。
熊本さんの、ちょっとマニアック(失礼)なモノたちへの眼差し。建築出身のボクら(実は密買東京は大半が建築出身なのですが)からは、そんなモノたちに、愛着を感じる感覚は、すごく共感できるのです。

ガスメーター、電線、鉄塔...
熊本さんが描くのは、そんな普段の生活の傍にある、なんてことないモノたち。いや、むしろ邪魔にされているものだって、多くあります。愛嬌もなく、むしろ無愛想で申し訳なさそうに、こっそり端っこにいたりするモノたち。でも、だからこそ気になるその存在、その表情、その無骨さ。不器用な男、高倉健とまではいかないまでも、無表情だから、かっこいい。無表情だから、逆に愛嬌のある顔にも見えてくる。「気にしないで」と言われると、気になってしまう。そんな世界。そんなモノたち。

しかし、そんなマニアックな風景を切り取り、描いている熊本さんは、とても繊細な女性で、しかも建築に縁もゆかりもないらしい。そのことが、本当にビックリだったのです。

そして、熊本さん自身の中でも、このシリーズの位置づけをまだ模索している途中のようです。
実用品とも言い切れないし、かと言って、絵画のように独立した作品という位置づけともちょっと違う。そんな曖昧さの中で揺らぐこの作品。そこが、ボクらの目にはとても新鮮で、心地よい世界に見えるのですが...

だからこのシリーズは、今までは、実際に買う人と直接会って気に入ってくれる人だけに売ることにしていたそうです。


チーズボード「消防車」
思い切り描いてます。ちなみに熊本さんの器の値段は、大きさなどではなく、描き込む線の量で決まります。

消防署は、この部分にひずみがあって厚くなり、木との間に隙間が空いています。


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にじみ、揺らぐ

描くモチーフの選び方も、ツボを突いてくる訳ですが、そのタッチもまたなんとも言えず、心地よい。ついつい手に取って眺めてはニヤニヤしてしまう訳です。

磁器の器の上に描かれたか細い線は、頼りなさそうに揺れ、にじみながら、風景を描き出していきます。そのなんとも頼りない感じに、またまた目と心を奪われてしまう。目はついつい線の一本一本を追って、お皿の上をなぞってしまいます。

昔懐かしい、ロットリングで描かれた設計図のようなその質感。これがまた建築心を揺さぶります。いや、建築に関係なくたって、図面ってなんだかフェティッシュな魅力ありますよね?

そして、やっぱりお皿だと思うんです。この作品の魅力。もちろん、実用品とは言い切れない。でも額縁ではなくて、お皿と言う見慣れたもので切り取られているのが、とても心地よい。うまく言葉では言い表せないけれど、なんとも言えない愛着のようなものが湧いてきます。


チーズボード「配電盤」

チーズボード「電柱」


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警戒感は解消されたのか?

そんなこんなで、なんとかお願いをして、今回作品を紹介できるようになったのですが、はたして、警戒感は多少和らいだのでしょうか?

作者の熊本充子さんは、一時期会社員をしていたこともあるというのが、違和感なく納得できてしまうような、とてもスッキリした印象の素敵な方なのです。そんな熊本さんが、こんなマニアックな風景を描いている。このギャップにまたすごく興味をそそられてしまうのですが...

熊本さんが瀬戸に移り住んできたのは数年前。先日、今の場所に移転させたアトリエも、ようやく落ち着いてきたようです。緑のスチールサッシが印象的な、白い壁のアトリエも実に居心地が良さそう。新しい環境で生み出される、素敵な作品。これからも沢山紹介していきたいです。


作品展などの情報は、こちらでも随時お知らせしますので、ご確認ください。
> 「密買日報」


どの作品も木の部分との間に、何ヶ所か隙間が空いている部分があります。木の部分は遠藤マサヒロさんが作っていて、共作になっています。

裏に作品が印刷された熊本さんの名刺 かわいい!

この湯飲みも作品です

移転したばかりのアトリエはまだ道具たちが整然と(2007年6月撮影)