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手づくりと大量生産品の間

商品番号tk015602
商品名

食卓のランプシェード

価格

Sサイズ:¥4,860(税込)
Lサイズ:¥6,480(税込)
※上記はあくまでランプシェードのみの価格です。別売りのペンダントライトを作るためのパーツをお買い求めの際にはその費用・送料が別途かかります。

限定数

サイズ

Sサイズ:Φ約122mm×H約135mm(円筒部Φ約75mm)
Lサイズ:Φ約185mm×H約100mm(円筒部Φ約120mm)

素材

磁器

支払方法

銀行振込・クレジットカード決済(PayPal)

送料

一覧表をみる >

納期

Sサイズ:1ヶ月程度
Lサイズ:1ヶ月程度

備考

この商品は返品不可とさせていただきます。
写真の色は実物と異なる場合があります。
照明を長時間つけているとランプシェードがとても熱くなります。持ったりする際には十分ご注意ください。
別売りのペンダントライトを作るためのパーツをお買い求めの際にはその費用・送料が別途かかります。

バイヤーmikayama

おかしな大量生産

イイホシユミコさんの作品は現在大きく2つに分かれています。
ろくろを回して自分で作るもの(handwork products)と型物で大量に作られているもの(manufacturing products)です。ちょっと語弊がありました。。実はそんなに大量ではありません。。
というか、少量です。通常のいわゆる工場生産のプロダクトと比べると。
よくよく聞いてみるとすごく変な話になっていて。

工場に作品を依頼するとき下記の手続きが必要になります。
・原型を作る(もちろん手づくり)
・原型を図面に落とす
・そこから石膏型を作る(結構お金がかかる)
・工場に型を持ち込む
・釉薬や焼成方法を打ち合わせる
・サンプルを作成して調整していく
・複数個の発注をかける(イイホシさんが買い取る)

一番最後の行がポイントで、実はそんなに大量に頼めていないんです。工場側に結構手間のかかる作業をお願いしてしまっていて、実際にそんなに個数を作ることができないし制作コストも高い。もちろんイイホシさん自腹だし。
だから、結果的にイイホシさんのmanufacturing productsシリーズはそんなに安くならない。むしろ、原価と制作以外の時間が大量にかかってきてしまっているため、handwork productsに比べて儲からない商品にさえなってしまっている。
しかも自分ですでにイメージが出来上がっている作品を工場の人に伝える、という作業が発生する。でもこういうのってなかなかうまくいかない。。つまりストレスも発生する。

ね。
変な話なんですよ。これ。
ある意味、分かりやすく作家活動を行っている方がお金にもなるだろうし、辛い作業も少ない。でも、このmanufacturing productsシリーズのためにイイホシさんは独立したての頃から工場探しや作家活動を行っている。すべてはこのため。

イイホシさんのお店で灯ってます

イイホシさんは変わった電球を使っているので下半分が光ってます

イイホシさんのアトリエ、右にあるのは愛車


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矛盾をはらんだ理由

現在は昔から卸しているお店でしかhandwork productsは扱われていないし、当面新たなこのシリーズの作品を卸す予定もありません。(展示会では新作を発表販売しています。)
イイホシさんは今ほぼ100%の力をmanufacturing productsシリーズに注いでいる。なぜ、こんなことをしているのか?

実はすごく簡単で、だけど矛盾をはらんだ理由が。
イイホシさんは基本的に大量生産されているようなシンプルで作家性のないモノが好きです。イイホシさん自身、日々使うものや目にするものはできる限りシンプルで主張しないものを選んでいる。

でも。
昔の大量生産品はいざ知らず、現在の大量生産品になかなか魅力を感じない。矛盾するんですが、あまりにも静かすぎるらしいのです。声が。何も言わない。
これはこれでつまらない。

こんな不満をずっと抱え続けてきたんです。作家活動を始めるずっと前から。じゃ、どうするか?自分が作るしかない。できる限り大量生産で。

基本的に大量生産を行うモチベーションって
大量に生産する→1個当たりのコストが下がる→大量に売れる→儲かる
つまりその方が効率的だからやるはずなのですが、イイホシさんの場合は違っていてそもそも大量生産することが目的なんです。大量生産されているにもかかわらず、多少なり作家性が残る作品を作る。
だから上にも書いた通り、まったく非効率的な状況が生まれているにもかかわらず、この道を迷いなく走り続けている。


ここはイイホシさんの作業場です

どんどん作ってます

事務所は大変なことに笑


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イイホシさんの豊かな生活

ぶっちゃけイイホシさんのこの作品群を紹介するにあたり、お金の話をしない方がいいことは分かっています。夢が壊れる可能性があるし。でも、この部分をないがしろにしてしまうとイイホシさんの今やっていることが誤解されて伝わってしまう可能性もあると思うんですね。むしろイイホシさんはお金のために制作活動を行っているんじゃないかとか。(もちろんこれも大事です。)

ちょっと話が変わるのですが、イイホシさんがすごく好きな陶芸家で富本憲吉という方がいます。1900年代前半に活躍されて人間国宝にも選ばれている方です。もちろん素晴らしい作家なのですが、戦後間もない頃に大量生産を行っているんですね。型物ではないのですが自分でデザインした食器を工場に作らせている。戦後厳しい生活を強いられているみんなの食卓が豊かになるように、安価で手に入る質の良い食器を作ろうとしたんです。

当然、人間国宝の方と現代に生きるイイホシさんとは違うのですが、意外に想いは近くて。イイホシさんは自分の個人的な生活をかんがみた上で、より豊かな生活を目指して、そのために自分の力でできることを始めました。

ただね。
イイホシさんって、知っている人は知っていると思うのですが、すごいかわいいキャラで。ちょっと天然も入っていて。。
なんともビジネスマンではないんですね。なので、そんなにガシガシとした勢いがあるわけでもないのですが、自分のできるスピード感でだけどがんばってやっているわけです。


Sサイズ:¥4,725(税込)

Lサイズ:¥6,300(税込)

灯すとこんな感じ

Lサイズはちょっとぽってり


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manufacturing products

全くこの商品の説明をせずにここまできてしまいました。。
そういうわけで、というかシンプルなランプシェードです。基本的にランプシェードのみの販売です。ただ、ランプシェードだけ届いてもちょっと分からないや、という方のために、ペンダントライトを作るためのパーツ(引掛シーリング用)を集めて、別売のキットにしてみましたので、これをランプシェードと一緒に購入して、組み立ててもらえれば。

組み立て方は、こんな感じです。基本的にプラスドライバ1本あれば組み立てられます。
> 別売キットの組み立て方

出来上がりは左の写真を見ていただければ。なんか帽子の形をしていて、周りがボワッと明るくなるかわいいランプシェードです。

実はここ数か月の中でイイホシさんの作品を他に2作品紹介する予定です。他の作品もmanufacturing productsシリーズの作品なのですが、それぞれにストーリーがあってとても面白い。

楽しみにしておいてください。

あ。上記スタンスからも分かる通り、イイホシさんの今後の活動を密買東京は応援する予定です。なんか全然似合わない人がこんなことを志しているのがすごく面白いので。こんな言い方をしてしまうとアレですが。。

皆さんも積極的に応援していただければ。
多分、この人の器がしっかり売れるようになれば、みんなの食卓がIKEAに占拠されるようなことは無くなるかもしれないので。IKEA好きですけどね。フォローになってないか。。

密買東京で扱っているイイホシさんの作品はこちらをご覧ください。
> YUMIKO IIHOSHI PORCELAINのポット
> じんわり夢中
> おもちゃのコップ
> VOYAGE

イイホシさんの最近の活動はこちらをご覧ください。
> yumiko iihoshi porcelain


別売キットはこんな感じ
※電球など仕様が若干変更になる場合があります
(東京近郊の方は東急ハンズで買ってもらえると嬉しいです)

それを組み立てるとこんな感じ

灯すと刻印が浮かび上がります