視覚交換作戦
商品番号 | tk022503 |
商品名 | virtual WALL 密買バージョン |
価格 | V12-01:¥19,800 |
限定数 | - |
サイズ | V12-01: |
素材 | ターポリン、レザー、他 |
支払方法 | 銀行振込・クレジットカード決済(PayPal) |
送料 | 無料 |
納期 | 3ヶ月程度 |
備考 | この商品は返品不可とさせていただきます。 |
バイヤー | チバ |
特別作戦の始動
もはや密買東京を見ている人で知らない人はいないはず。
鞄のブランドKAGARI YUSUKE。
その2012年のコレクション「virtual WALL」を基に、今回紹介する商品が作られています。
いや正確には、まだ作られてはいません。
なぜなら、皆さんから素材が提供されて初めて、この鞄作りが始動するからです。
作家のカガリユウスケ氏から密買東京への嬉しい提案。コレクションの中から限定5タイプを、特別バージョンとして販売します。
では、いったい何が特別だと言うのか?
それは、皆さん自身が撮った写真を素材に、カガリ氏が鞄を仕立て上げる、ということ。
しかも、通常のコレクションのものと同じ価格でという、まさかの価格設定に驚きます。
カガリくん、やっぱりいいヤツです。
「虚像の質感」
今回の特別バージョンについて解説するには、まず通常の「virtual WALL」がどのように作られているのかを知ってもらう必要があります。
「虚像の質感」というテーマで作られたこのコレクション。
壁を題材として鞄を作り続けると共に、壁写真の採取家でもあるカガリくんが撮り貯めた、数万枚にも及ぶという壁画像の中から、選りすぐった十数点を、ターポリンという素材に転写、それを鞄に仕立てたのが「virtual WALL」のコレクションでした。
これまでのカガリ作品、WALLシリーズは外壁のような加工を施された皮の鞄が、使用によって加速度的に劣化し、時間をその表面に刻み込んでゆく、というもの。
それに対してvirtual WALLでは、すでに長い時間の中で複雑な表情が刻まれた現実の壁を素材として使います。
時間、温度、湿度、光、風といった自然の力と、時に人間の手で加えられる力。壁という静かな表面に刻まれたテクスチャは、退廃的で美しく、寡黙にして複雑。
多くの場合、微細な立体の隆起を伴って形成されるそのテクスチャを、一度光の粒子へと置換し、異素材へと転写するのです。
転写する先は、ターポリンという幕素材。
分かりやすいところで言えば、トラックの幌や、運動会のテントの屋根、横断幕など。合成樹脂がコーティングされた、あの厚手の生地がターポリンです。
壁のルール
ちなみに、カガリくんからは写真について、以下のようなルールが届いています。
1. 壁である事。
2. 本人が撮影した写真である事。
3. 生きた動物が入っているものはNG。
4. 明らかに著作権に触れるものもNG。
5. 画像の大きさ等は特に指定なし。
(本人さえ良ければ携帯の写真でも可能。)
そして、壁の撮影に際して以下のアドバイスも。
いや、これも含めてルールと思っていただいて良いでしょう。斜めに撮った壁の写真など、壁の写真ではないのです。
「壁に対して垂直、かつ水平にカメラを構えるのが基本です。
基本を押さえつつ、とにかく沢山の壁を撮ってみると案外自分でしか撮れない壁の表情が見つかるかもしれません。」
画像は3から5点を送ってもらい、そこからカガリくんが任意に切り取る、というのが基本ですが、1点のみという挑戦も可能とのこと。
実は、カガリくん以外の人が撮った写真を鞄にするという試みは、「virtual WALL」の発表に合わせて名古屋で行なわれたワークショップで一度実践されています。
その時の様子はこちらから。
かなり疼くものを感じてしまう人も多いでしょう。見ると思わず注文をしたくなってしまうかもしれませんが、その点は自己責任にて願います。
共感覚の危険性
さて、今回のプロジェクト。
カガリくんにとっては、まさに世界中に擬似的な視覚を持ち、そこから届けられる、未だ見ぬ壁の光学的情報を、自分の作品にマッピングするという、スリリングな体験であると言えます。
しかし、一方で視神経は脳と直結する脳神経でもあり、それを他者と交換するようなこのプロジェクトは、作家カガリユウスケにとって、一歩間違えば痛みを伴う可能性も孕んでいるはず。
このダイブの安全性を担保してくれるのは、壁への偏愛という、か細い1本の命綱だけです。
とは言え、本人は至って楽観的。
「SFっぽくて面白い。」と無邪気に語るカガリくん。
壁以外では、つながることのない2人。
そこに生まれるコミュニケーションは、どんな形で結晶するのでしょうか。
まずは、今一度カガリユウスケ作品の世界を一望し、そこに共犯関係を結び得るのか、検証してもらえればと思います。
「世界はすべてカバンとして持ち歩くことが出来る。」
世界中から美しい壁が集まって、鞄になるのを楽しみにしています。
これまで密買東京で紹介したKAGARI YUSUKEの商品はこちらから。(※100年のシリーズは、2013年2月末で受注終了。)
> 都市型迷彩2017
> 発光する壁
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> このバック繊細かつ獰猛につき
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