Englishカートを見る

エアロハウス

商品番号tk008203
商品名

エアロハウス・ミュー スタジオタイプ
エアロハウス・ミュー セミ・セルフビルド
エアロハウス・ミュー セルフビルド・キット

価格

エアロハウス・ミュー スタジオタイプ
 :¥4,400,000(税込)
エアロハウス・ミュー セミ・セルフビルド
 :¥2,750,000(税込)
エアロハウス・ミュー セルフビルド・キット
 :¥1,100,000(税込)
 
※内容の詳細については下記の文章をご参照ください。

限定数

なし

サイズ

W約6160mm×D約3000mm×H約3660mm
※詳しくは図面等でご確認ください。

素材
支払方法

別途相談

送料

関東の場合には、価格に材料の配送料を含みます。関東以外の場合には、別途見積いたします。

納期

別途見積いたします。

備考

写真の色は実物と異なる場合があります。
価格にはそれぞれの商品ごとの状態までの工事費を含みますが(セルフビルド・キットを除く)、電気や水道などの設備の引込みに必要な費用は含みません。
一部離島などの場合には、上記の価格で建設できない場合があります。
ご質問などがありましたら、こちらのページからお送りください。
> お問い合わせフォーム

バイヤーチバ

異星からやってきた!?

まるで異星から飛来したかのようなこの外観。
地球の上にフワリと着地したような、シャープでSF的なルックスを持つこの建物。

この建物の名前は、エアロハウス。

革新的で軽やかなその姿に、これまでの建築のイメージを覆されてしまう方も多いのではないでしょうか?

しかし、見た目の鮮烈な印象とデザイン性だけで驚いてはいけません。この建物は、あなたの人生観すら変えてしまうような、すごい可能性を秘めた建物なのかもしれないのです。

そのことについては、後ほどじっくり説明するとして、まずは基本的なところから押さえてみましょう。

驚かれるかもしれませんが、実はこの建物は木造で作られています。

木造と言うと、柱が部屋の中に出てしまうし、構造体としても弱いというイメージを持つ方も多いかもしれません。でも、このエアロハウスには部屋の中に柱がありません。

床と、天井、そして側面の壁以外には、柱などが出ない構造。つまり、そのまま大きな空間として使うこともできるし、中に壁などを立てて部屋を作ることもできる、自由度のある空間なのです。

この構造の仕組みは、下の方のインテリアの写真や工事中の写真を見ていただくと、より分かり易いかもしれません。天井の梁と、それを支えるように立つ壁の部分の柱、そして床の下にも梁が入っていて、ロの字型に一周するのがエアロハウスを支える基本のフレームです。このフレームを、奥行き方向にいくつかつなげることで、エアロハウスは作られます。

そして、さらにそのフレームに構造用合板を張って固めることで、エアロハウスの構造は完成します。

こうして作られた構造体は、かなりの強度を持ち、なんと斜めにしても壊れないほど、構造として一体(セミ・モノコック)になってしまうのです。

だから、一度組み立てたエアロハウスは、そのまま運ぶこともできるほど。

そうです、運ぶこともできるのです!

SFの世界から飛び出してきたような、革新的な建物。

これが、今回のエアロハウス・ミューと近い大きさのエアロハウスの例。2つ組み合わせて間をつなくだけで、ここまで広い空間が実現できます。

かっこいいだけじゃない。ロケーションに合わせて基礎を選べるので、こんな眺めを手に入れることも。

東日本大震災の被災地にある避難所を支援するため、エアロハウスが作られ、現地に運ばれました。サイズは密買バージョンのエアロハウス・ミューより少し小さいですが、ほぼ同じサイズ。(外形寸法が奥行き2.5m、高さ2.8mです。)組み立ての様子や、現地での設置の様子など、詳しい情報は別のページにまとめてありますので、下のリンクからご覧ください。

> 石巻のエアロハウス


dot_line.gif

ということは?

さて、話がだいぶ本題に近づいてきました。

かなり自由度の高い、エアロハウス。基本的には幅6mまで、そして2階分の高さまでであれば、自由な空間を作ることが可能です。

しかし、今回私たちが提案するのは、最小限の大きさのエアロハウス、「エアロハウス・ミュー」の密買東京バージョンです。

3タイプ用意した今回の商品、構造と大きさは共通で、およそ、幅6m×奥行3m×高さ3mのユニットです。

では、なぜあえて小さいサイズのエアロハウスにこだわるのか?

その答えは、「移動できるから!」

細かい条件は後述しますが、このサイズはトレーラーに載せて公道で運べるサイズを元に考えた大きさです。(注1)

家と一緒に引っ越そう!
つまり、そういうことなのです。

通常、ある土地に家を建てるとき、多くの人はその土地に骨を埋めるという気持ちで、そこに家を建てるのではないでしょうか?あるいは途中でその土地を離れるという時でも、多くの場合には建物は壊され、次の住人がそこに新しい建物を建て、新しく移った先でもまた建物を建てるということになるのでしょう。

しかしその一方で、かなり乱暴な話ですが仮に土地の価値が将来も今と変わらないとするならば、ある土地を所有したとしても、売ればまた同じような条件で別の土地を手に入れることができる、ということになります。

その時に、もし建物を輸送コストだけで運ぶことができるのなら、賃貸のように、とはいかないまでも、人生の節目節目で住む場所さえも大きく変えてしまうことができるかもしれない、という風には考えられないでしょうか?

きっと誰でも一度は考えますよね?
老後は海の見える丘の上に、小さな家でも建てて...とか。

通常の木造建築よりも、耐久性も自由度もかなり高いこのエアロハウスなら、そんな夢もかなえられるかもしれません。

しかも、輸送にかかる費用は、建物を建てるのと比較するとかなりビックリなローコストで大丈夫なようなのです。

とすると、もう一つ重要になるのが設備のことです。エアロハウスの場合には、木造なので構造体が木で作られています。そして、ご覧の通り建物は脚で持ち上げられ、下には空間ができています。そのため、トイレや浴室、キッチンなどはどこにでも移動ができるし、配管も自由に変更が可能です。

つまり、床に穴を開けて配管をつなぐだけで、どこにでも設備の移動が可能なのです。だから後々の間取りの変更や、メンテナンスにも簡単に対応ができます。

構造体は丈夫に、そして設備は暮らしや時代に合わせて新陳代謝が可能、さらに木造なので、工事も簡単です。これなら、ライフスタイルの変化にもずっとついてきてくれそうです。


上:エアロハウスの基本構造
下左:こんな風に斜めになっても大丈夫
下右:エアロハウス・ミューを2つ組み合わせた例

内装のベースはこんな感じ。
構造のフレームを活かしつつ、お好みの内装に仕上げてください。木のままに限らず、色々デザインして楽しんで欲しいです。(写真はエアロハウス・ミューではなく、他のタイプのエアロハウスです。)

組み立て中のエアロハウス。合板で周りを固めているところでしょうか?構造が良く分かりますね。

断熱材まで張った状態(下の写真)がエアロハウス・ミュー セミ・セルフビルドの状態です。(大きさや窓などは実物とは異なります。)外壁や床材などの仕上げは、お好きなものを選んでください。


dot_line.gif

何(なん)エアロ?

でも、6m×3mなんてワンルームマンションみたいな大きさじゃ、全然小さすぎるよ...と思われる方もいますよね?

それこそが、このエアロハウスのもう一つのポイントなのです!

逆に考えてみてください。自分の生活は、何エアロで作れるか?つまり、エアロハウスをいくつつなげたら、快適な空間が作れるのか。

このページの上から2つめの黒いエアロハウスの写真。これが今回紹介するエアロハウス・ミューとかなり近い大きさのエアロハウスを使って作られた建物です。(完全に同じ大きさではありません。)

この建物の場合には、エアロハウス・ミューと同じぐらいの大きさのエアロハウスを2つつなげています。つまり、2つのエアロハウスの間にも床・壁・天井を作ることで、3倍ぐらいの大きさの空間を作っている、という訳です。ちょうど、側面がルーバーになっている部分が、エアロハウスをつないでいる部分ですね。

このように、エアロハウスはつなげることで色々な空間のバリエーションを作ることが可能なのです。

先ほども、設備の新陳代謝の話をしましたが、建物の寿命を考える場合、構造の耐久性以上に建物の寿命に関係しているのが、ライフスタイルの変化かもしれません。

人生のどの時期に合わせて家の大きさを決めればいいのか?
実は、これは意外と正解の出にくい問題なのかもしれません。

でも、例えば夫婦2人で、2つのエアロハウスから暮らしが始まるとします。子供が産まれて1つエアロハウスを追加する。しかし、やがて子供がひとり立ちして、1つエアロハウスが余ってしまう。そこで、今度はその1つを海の見える郊外の土地に移して、週末は海辺で過ごす生活を。さらに年は経過し定年を迎え、今度は都心近郊に1つだけエアロハウスを残して、暮らしの中心は郊外に移した2つのエアロハウスで...

なんていう風に、暮らしの変化に家がついてきてくれたら、人生のバリエーションは今よりもグッと広がるのかもしれませんね。

となると、今度は予算が気になるところでしょうか。

今回のエアロハウス・ミュー 密買東京バージョンは、全部で3タイプの組み合わせを考えてみました。基本的にどれも大きさと構造は同じです。あとはどの工程まで仕上がった状態にするのか。これで3つのタイプに分けています。

 
【 エアロハウス・ミュー スタジオタイプ 】
これは、言ってみれば完成版です。図面や仕様は下のリンクからPDFでご確認ください。

このバージョンは、基本的に単体でも、このまますぐに使える状態に設計してあって基礎や設備を価格に含んでいます。(注2)

外壁は、上から2番目の写真の黒いエアロハウスと同じく、木の板を縦張りに。室内の床も、パインのフローリングです。

もちろん、このバージョンを基にして、レイアウトや設備の変更をしたり、仕上げの材料をお好みに変更することも、可能です。(その場合には別途設計料がかかる場合があります。)

> 図面データ (PDF 142KB)

 
【 エアロハウス・ミュー セミ・セルフビルド 】
これは、簡単に言うと上のスタジオタイプの仕上げをしてないバージョンです。

外壁は、左上の工事中の写真のような、断熱材を張るところまでの状態なので、お好きな仕上げ材料で外壁を作ってください。窓の位置や大きさも、お好きなように。(開口を設置可能な範囲は、図面でご確認ください。)

室内も、設備や床の仕上げはしていない状態ですので、お好みの設備と仕上げで作り上げていただくことを想定しています。

言わば下地の状態ですので、ここからお好みの仕上げ、デザインに作り上げてください。ここまでできていれば、自力で仕上げてしまうというのも、できると思います。

例えば、外壁はスタジオタイプと同様に杉板を張った場合には、約13万円ぐらいから、一番上の写真のように金属で仕上げた場合には13.6万円ぐらいからです。(開口部の大きさによっても金額は変わります。)

価格には基礎の部分を含んでいません。脚のデザインはエアロハウスのかっこ良さを大きく左右する部分ですので、この部分はデザインを考えてかっこいい脚を付けてあげてください。

> 図面データ (PDF 30KB)

 
【 エアロハウス・ミュー セルフビルド・キット 】
このバージョンはちょっと思い切った仕様になっていて、構造体の部分が所定の寸法に加工された状態で、材料として届きます。

つまり組み立てキットみたいな状態です。
(仕上げ材はセットには含みません。)

組み立て自体は特殊な技術は必要ありませんので、お好きな工事業者さんを使って、組み立ててもらっても良いし、何人か仲間を呼んで自分たちで組み立てるのも楽しいと思います。

デザインについても、ベースの形がシンプルなので、自分で考えてデザインしてみるのも楽しいかもしれません。あるいは、お好きなデザイナーを使って設計してもらうのもいいですね。もちろん、こちらで別途デザインを承ることも行っています。

キットの価格には送料を含みませんが、目安としては関東であれば5万前後、大阪でも7万円ぐらいです。(別途見積をします。)

 
以上の3バージョンは、全部1棟だけ建てる場合の価格を表示しています。セルフビルド・キット以外であれば、例えば3ユニット分を同時に作るような場合には、材料費は3倍になりますが、建設コストは若干抑えられるので、1ユニットあたりの単価は下がることになると思います。

価格や仕様についてなど、ご質問がありましたら、お気軽にこちらからご連絡ください。
> お問い合わせフォーム

 
左に、ボクが考えた組み合わせの例を載せてみました。
どうでしょう?色々想像が膨らみませんか?

シンプルに、2棟の間にデッキを作るだけでも、そこをリビングのように見立てることで、充分に素敵な空間が作れます。

そして、ボクはCGで組み合わせを色々スタディーしましたが、もっと簡単に考えることもできます。左の写真のように厚紙で1:1:2の直方体を作るだけでも、組み合わせ方を考えるのには充分です。色々な組み合わせを考えてみてくださいね。

ちなみに、左の組み合わせ例のCGの中には、今回のエアロハウス・ミューと同じ大きさで、塔状に立てたものも組み合わせに入れています。これも、外形寸法が同じなのでトレーラーで移動可能です。そしてボックスの部分の構造は今回のエアロハウス・ミューと全く同じなので、構造部分の価格は同じです。

天井の高い空間が作れたり、フロアの高さに変化が作れるので、空間のバリエーションもグッと広がり、お薦めです。

ただし、このように縦にして使う場合には、倒れないように基礎を丈夫にしないといけないので、その分の工事費が通常よりも高くなります。


これが、今回の基本形エアロハウス・ミュー スタジオタイプ
(外部のデッキは価格に含みません。)

郊外だけじゃなくて、住宅街でも充分活躍しそうです。
どんな風に、いくつ組み合わせると、自分らしい暮らしが作れそうでしょうか?




エアロ・サイクル
1つのエアロハウスから始まった暮らしは、人数が増えるとともにエアロハウスも増え... そして、旅立ち...

厚紙さえあれば、こんな風に簡単に組み合わせを考えることができますよ。色々空想して楽しんでみてください。


dot_line.gif

エアロハウスはこうして始まりました

こんな革新的な建物、エアロハウスを生み出したのは、建築家 村井正さんの主催するソーラーデザイン研究所。

左の写真は、TAU(Temporary Accomodation Unit)という、エアロハウスの原型になった建物です。

電気やガス、水道などのインフラを使わず、自然エネルギ-だけを使って生活空間を維持できないかというモニタリングのため、コンパクトな環境装置として設計されたTAUは、村井さんの呼びかけで作られた「ソーラーデザイン研究会」の活動をきっかけに生み出された建物でした。

今から十数年前、村井さんはカナダで作られている太陽熱集熱パネルを日本に導入する仕事をきっかけに、建築のデザインについて、デザイナーの個人的な感覚や理論だけではなく、環境的な側面からも積極的にデザインを考えられるのではないかと思い始めます。

そんな村井さんの呼びかけで組織されたソーラーデザイン研究会は、太陽エネルギーを利用する建築の可能性を、デザインの点からも研究しようと、建築家や研究者、施工会社経営者、設備設計者、ビジネスコンサルタントなどをメンバーに活動を行っていました。

まだ環境問題などに関心を持つ人もほとんどいなかった当時、ソーラーデザイン研究会は折りたたみ式集熱パネルのソーラーボーイや、集熱・換気のための煙突ソーラーチムニーなど、さまざまなものを考案し、その中には実際に製作・モニタリングされたものもいくつかあったそうです。

そしてTAUを実際に作った経験から、村井さんは太陽光発電などだけではなく、環境的側面を考えた場合に、LONGLIFEという視点から考えて、移動できる建物が必要なのではないかと思い始めます。

また、TAUは鉄骨で作られていたために、熱が伝わりやすく断熱に苦労したということもあって、熱の伝わりにくい木を構造や主要材料にすることを考え始めたそうです。

結果として木造になったエアロハウスは、他の構造に比べて軽いという点でも、移動や耐震の面で優位性を手に入れます。

建築でありながら、移動可能であるという点でプロダクト的でもあるエアロハウス。プロダクト的でありながらも、木で作られることで高い居住性能を持ち、フレキシビリティも持ち合わせ、なおかつ頑丈であるという、他に類を見ない建物として、エアロハウスは完成したのです。

建築の世界では、これまでにも移動可能な建物がいくつも作られてきました。しかし、いずれも大量生産を前提として作られたために、実際にはわずかな数が生産されただけで消えていきました。しかし、エアロハウスは木造にすることで、従来の建築と同様に大量生産を必要としない一点ものでありながら、可動性とフレキシビリティを得ることができたのです。

さらにエアロハウスは、その高い耐震性と、空間のフレキシビリティを活かして、一般建築としても発展していきます。

今回は、極小サイズのエアロハウス・ミュー 密買東京バージョンを紹介しましたが、エアロハウスにはこの他にも色々なバージョンがあり、様々な条件や場面に対応する形で、普通の建築のように設計をして建てることが可能です。

エアロハウスについての詳細や、今回の密買東京バージョン以外についても、エアロハウスのホームページで是非ご覧ください。

> AERO HOUSE

 
(注1)
サイズについては、高さ指定道路をトレーラー(低床車)で運搬することを前提に設計しています。建設予定地周辺の道路環境によっては、移動ができない場合もありますので、ご注意ください。

(注2)
基礎の工事費は、建設地の地質や地形などの状況によって、変わる可能性があります。


エアロハウスの原型になったTAU。
まるで映画で見たスペースコロニーのようです。

TAUの室内

折りたたみ式集熱パネル ソーラーボーイ

今回のバージョン以外にも色々な構成、デザインが可能です。